1歳3カ月頃、一人歩きが出来る様になった。
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ますます活動範囲が広がった。
児童館に通っていたが、息子は楽しそうに過ごしていた。
全くもって成長に不安や心配はなかった。
今になって、ふと思い出しては考えてしまう事がある。
児童館で出会った2歳半の男の子A君。
A君のお母さんが、言葉を喋らない事をとても心配していた。
あー!とかしか言わないんだよね、と。
みんなが広い部屋で、音楽をかけてダンスをする時も、おもちゃの部屋から出て来なかった。
何度か会ったけれど、
やっぱりダンスや体操以外の時も、お母さんが広い部屋に誘うと泣いて嫌がった。
A君はずっと電車やミニカーを寝転がって並べていた。
帰る時にも泣いて癇癪を起こしていた。
私が電車カッコいいね!と話しかけても反応はなかった。
大きな音楽のする広い部屋に来なかったのは聴覚過敏だったのかもしれない。
今思えば、自閉傾向で、発達に遅れがあったのかもしれない。
A君のお母さんは同じ2歳半の女の子のママと仲が良くて、いつも一緒に児童館にいた。
女の子は、よく喋っていたし、不安だったと思う。
A君のお母さんは、歳の離れた兄弟もいるベテランママさんだったし、
発達に関する知識のない私は、
「男の子だからそんなもんなのでは?」
なんて無責任な事を言ってしまった。
自閉症スペクトラムの知識をある程度知った今なら、
A君の発達が遅れているかも?と気付けたと思う。
だけど、児童館で会うだけのママさん相手に、
「発達外来や言葉の相談に行った方が良いですよ!」
なんて言い難い。
今思い出しても、じゃあなんで答えるのが正解なのか、未だに正解が分からない。
私の場合、
「2歳 言葉が遅い」検索魔になって、発達障害のチェックリストや自分に安心出来る回答を探して一喜一憂した。
発達に不安がある時に、
他人の「大丈夫だよ」
にモヤモヤしてしまうのは、私にも経験があるから。
今になって、あの時のことを思い出す。
母親の直感というか、
この子は少しみんなと違うかも?という違和感は、
「男の子だから大丈夫だよ!」では消えない。
息子が1歳半の時に、転勤でお別れしてしまったので、
A君がその後どうなったのかは分からずじまいだ。
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