この場所をゼロから耕し始めた日のこと




毎日カチカチの大地をひたすら掘って整地した



なんだか途方もなく思えて

心が折れそうになりながらも



春にはこの庭を楽しそうに走る犬の姿を

思い描きながら

自我を滅し掘り続けた





なんとも寂しい景色




珍しく暖地に降った雪が溶けた頃



花咲じいさんになった気分で

白詰草の種を蒔いた



白詰草は土壌を耕してくれる

それにうちの犬は白詰草がとても好きだから

他に選択肢はなかった



2週間程経った頃だったか

荒地に白詰草の若葉が芽吹きはじめた





芽吹く姿を初めて見た時は

嬉しくて脳内で喜びの舞を踊った



この頃毎朝カーテンを開けるのが楽しみだった







もうすぐ春だよと 初めに咲いたのは

叔母が遊びに来た時に植えてくれたムスカリ





続いてチューリップ




おはよう 



チューリップが咲いてくれるだけで

庭が明るくなる


まだ何もない場所に咲いてくれて嬉しかった


そこに在るだけで嬉しい





庭を歩く犬の姿を写真に撮っていたところ

少し違うことに気付いた(視力悪いアンド乱視)

きっとお散歩コースなんだろうな








ワイルドフラワーも咲きはじめた


冬眠から目覚めたムーミンの気分だった





花が自由に好きに咲いてくれる庭


あまり人が手を入れすぎない感じが好き





不毛時代の冬があまりに長く感じていたので



毎日来てくれるちっちゃいもの倶楽部に

いちいち感動していた