鎌倉に湖は無い。
でも、なんでだろな、わたしの記憶の中には鎌倉の湖に行った記憶があるんです。
いや、鎌倉なんて、遠足で行ったくらいかな。だからその時、何かを見間違えたのか、もしくは夢でも見ただけなのか、鎌倉に湖はありません。てか鎌倉と言ったら海です。
湖ではなく、「みずうみ」という小説があります。
川端康成さん作の小説で、主人公がトルコ風呂に行って、そこの「腹から上には乳かくしをしているだけのミストルコ」を気味悪い話につき合わせる、というシーンから始まります。この冒頭を読む限り、この小説の書かれた昭和35年頃のトルコ風呂は決してエッチを伴う場所ではなく、蒸気風呂とマッサージのサービスのみで、ミストルコが「処女にちがいない」とまで書いてある。イメージしてたのとは全然違います。
わたしのイメージするトルコ風呂とは、トルコ人に因縁つけられたくらいでヘタレ野郎どもが自分の仕事の名称まで変えちゃっただけで、今のソープと何ら変わらないサービスをする場所です。
でもそうじゃなくてこの小説の中のトルコ風呂は本当に蒸気風呂があってマッサージ台のある特殊浴場なんです。
本当かな?
わたしが鎌倉に湖がある、と勘違いしてるのと同じように、川端康成さんもトルコ風呂をなんかと勘違いしちゃったんじゃないかな、そして出版社の方も誰もトルコ風呂を知らずにそのまま出版しちゃったんじゃないか、そんなふうに思ってるんですが如何でしょう?