タケトシとの別れを決意したのは
決して突然ではなかった。


どこかで、私は彼のことを尊敬できなくなっていったんだと思う。
「なんでこの人は頑張らないんだろう」

「このままフリーターで何も考えてなくて将来に不安はないの?」

そんなことばかり考えるようになっていった。

「彼がいる」ということは
他の同年代の人と一緒で浮くことはない
ガールズトークもうまくいって
世間一般から外れることはない

そんな風に考えていたから
タケトシと別れようとは真剣に考えなかったのかもしれない

だけど、


「自分はこのままでいいの?」
「このまま、掛け持ちのフリーターのままでいいの?」
「ちゃんとした職につくべきなんじゃないの?」


コンプレックスを感じていた。

同年代の女の子に。


大学にいけばよかった。
そうすればもしかしたら
ちゃんとした会社に就職して
スーツ着てお金もそれなりに持ってる男に出会って
ドライブデートとかしてたかもしれない
初めてのボーナスで親に旅行とかプレゼントしていたかもしれない


どうして私は今こうしているんだろう
なんでもっと世の中をよく見なかったんだろう
なんで私は・・・





卑屈になっていた


もともと前向き思考じゃないし
なんだかんだ、悪いことは人のせいにして
生きて
甘えて


自分がいやになってた
嫌いだった


幸いまだ私は20だ。


こんな自分を変えたいと
真剣に思い始めた。


そんなときだ。
ある日タケトシがこんなことを言い出した。


「オレ、漫画家になろうと思ってるんだ~」


私が机に向かって、
いつでも転職できる体勢でいるために
面接試験のための勉強に取り組んでいるときだった。

一瞬固まった。

「なんか書いたことあったっけ?
いきなりなれるものなの?」

怪訝な顔で私はタケトシを見返した。

「いやーやっぱり学校行こうかなと思ってるんだ。
代々木にあるじゃん?有名なとこ」

確かに代々木に学校があったような気がする。
でも・・・・


「マジ?お金あるの?」


「いやーないから、親に出してもらおうと思って」


私は耳を疑った。

24歳になった大の男が?
成人して働いている男が?
自分で工面してならまだしも
今から親に金を出してもらって学校にいく??


この人。。。
どこまで子供なんだ、、

もしうまくいけばいいかもしれない
でも1年ちょっと付き合ってきたけど
私はこの人にそん根性も才能もあるとは正直思えない


終わったと思った。
私のテンションは一気に急降下していった。


「・・・・あのさ」

「24歳にもなって、親からお金払ってもらって学校に行くの?
自分でお金貯めてじゃだめなの?」

「時は金なりっていうだろー?別にお前に迷惑かけてないじゃん」

「・・・そうだね」

そういうと
私は、勉強に戻った。
もう、私の彼に対する思いは
愛情も、同情さえも冷め切っていた

こんな彼氏だったら、いなくてもいい
本気でそう思った。



数日後
私は最寄り駅の改札近くの階段で
彼と待ち合わせをした。

「別れたい。。いろいろ考えたけどやっぱりもうついていけない」

驚くほどスッと言葉が出た。
彼は何も言わずにうつむいていた。

「うちの合鍵、返して」

彼は一瞬とまどったふうだったけど
ポケットから鍵を取り出し、渡してくれた。


「ラーメン屋ももう少ししたら辞めるつもりだから。」

「じゃあね。」


私がそこを立ち去るまで
その間、彼は一言も発しなかった。
もしかしたら彼も二人の間に
埋められない溝ができていることが
わかっていたのかもしれない。

数年後、
彼の友人に会う機会があり
学校には行ったけど
漫画家になる夢はあきらめたらしいと聞いた。

まぁもう、過ぎた話だ。


タケトシと別れた後、
ラーメン屋も辞めた。
転職活動に専念するためだ。
賄いのラーメンが食べれなくなってしまうことや
常連のお客さんに会えなくなることは
すごく残念だったけど仕方ない。

過去を振り返るより
今はとにかく、前に進むことだけを。

彼女はかわいい。


笑顔なんてマジでまぶしい。


スタイル抜群、容姿端麗


思わず神様をうらまずにはいられない。



女も男も、やっぱり見た目なのかな。。



なんとなくそう感じてしまった今回の出来事。



おしゃれは二の次、貯金が趣味!だったこのころの私は


どうにか彼女に近づきたいと、彼女のようにしてみたいと。



人生には3回のモテ期があるらしいけれど


私の場合は小学校のときにすでに来たような気がする。。。


あと2回はいつになるかわからないけれど


それに備えて、、頑張る!


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お店にお客はなく


隣で暇そうにしている女子大生軍団

3人。

私はフロア入り口のレジの前でお客様が来るのを待っていた。


店内には静かなBGMが流れて、立ったまま眠りそうになる

平日の午後。


・・・彼女たちの会話は嫌でも耳に入ってくる。




「早坂さん、今日はどうやってここまできたの~?」



「あー、うん。送ってもらった~」



「マジで?やっぱり彼氏いるんだ~」



「ううん、いないよー。特定は・・・」



・・・(。´・ω・)ん?


それはどういう。。。



「なんかみんな迎えにきてくれたり、奢ってくれたり、するの。別に付き合ってるわけじゃないんだけど・・」



困惑の表情を浮かべながら彼女はそう答えた。


「みんな」ってとこがひじょーに気になるところだけど。。



「へぇ~いいなーそれ!さすがだねー!」



・・・・確かにすげぇ、、


この数日後、私はお迎えにきた高級車に乗り込む彼女を

偶然目撃して、


あの話はやっぱり本当なんだ。。すげー


と再度関心するハメになるのだが。。


運転しているのはどうみても大学生。。

そしてまぁまぁイケメン。たぶん車は親から買ってもらったんだろうな~

なんて余計な想像を膨らませつつ。。





「じゃあ、大学でもモテモテなんでしょ?!」



「うーん。。どうなんだろう、、コンパや飲み会やデートの誘いは毎日あるけど・・・」



「毎日?!まじー?!すげー」



謙遜。。。?してるのか。。それとも軽い自慢か?オイ。



「好きな人とかっていないの?」



「うん、、今のところはいないなぁ。ほしいとは思ってるんだけど・・」



へぇ。。


そうなんだ。。。


モテすぎても悩みってあるのね。。



彼女が好きになる男ってどんな男なんだろう。


お客様が来たため、会話はそこで中断されたが


私は彼女の顔を一瞬見てみた。




彼女は明らかに誇らしげな顔をしていた。


女たちからの羨望のまなざし(嫉妬もあるだろうけど)


男たちからのモテっぷり


それらによる優越感。




「特定の男」 = 「カレシ」なんていなくても

彼女は十分満たされているのだ。


その状況に満足している。



カレシがいなくても、寂しさを感じない、焦らない、自分らしい生き方。


「カレシがいないと、ダサイ。早くカレシ作らなきゃ」


みたいに考えていた人が周りに多かっただけに


彼女のような生き方は本当にキラキラ輝いて見えた。




【story.52】へ

朝6時に帰ってきて、

午後14時半におきて、

隣に寝ているタケトシを若干うざとく感じながら

シャワーを浴びて、メイクして

45分に家を出て

自転車でバイト先に向かい

15時から仕事を始めて

21時に終わり、

電車に乗って移動して

22時からまた朝までラーメン屋で働く生活。

そんな生活を始めて、1週間がすぎた。

私は、workaholicになる一歩手前(?)の状態だった。

最近の唯一の楽しみは

給料日後に通帳を眺めること(暗!)と

月に一度のおすしDAYと焼肉DAY。

そのときだけは、

何もかも忘れて、楽しむことができた。





相変わらず、島原さんの笑顔は見れていない。。



「島原さん?あー。確かに笑わないよね~きれいだけどね~」


一緒に働いている女の子数人に彼女について
たずねてみたけれど、みんなこれと似たり寄ったりの回答だった。


そんな中、

今度また新しい女の子が入ってきた。



島原さんを芸能人にたとえるなら、

黒木瞳の若いころって感じ。



そして、彼女は

松嶋奈々子。

ほんとそっくりでびっくりした。


やっぱり、東京はかわいい人がいっぱいいるな~

しみじみ、改めてそう思った。

彼女の名前は早坂さん。

島原さんとは正反対で、

つねに微笑みを絶やさない人だった。


彼女は大学生らしく、

意外にも彼氏はいないらしい。

ただ、送り迎えなどをしてくれる人は何人かいる

ということだ・・


かわいいし、性格もよさげに見えるし、

男には苦労しないだろうな


うらやましいけど、

憧れはしない。


かっこいい女性とかわいい女性。

私は幸運にも、同時期に

二つのタイプの女性に出会うことができた。



顔はどうにもならないけど(笑)

生き方は参考にできそう。

自分の方向性を決める、

重要な出会いであったことは、

間違い、ない。




【story.51】 へ

最近、英会話を始めました。
聞き取りはなんとかできても、話ができない・・
でも、頑張りますよ!!

「島原です、よろしく。」



綺麗な二重の目を私に向けて


にこりともせずに、彼女は言った。




うわー、ちょっと怖いな・・きつそう・・




人を見た目や口調だけで判断する癖がついていた私は


言葉を交わすなりそう感じた。



美人だけど、性格が悪そう。



仕事だからと割り切って


私は彼女の後に続いた。



仕事は主に接客業、なれてきたら、キッチン


サンドイッチを作ったり、パスタ(袋に入ったものをチン!)


したりできるようだ。



驚いたのはおいてある紅茶。


淹れ方とか、置く時間とか


紅茶によっていろいろあって、


そこがこの店のこだわりらしい。



その中で10g 3000円する高級茶葉があった。


どんな味がするのだろうと


味見させてもらったけど


私には、その香りも味も到底理解できなかった。



その後島原さんは淡々と


私に仕事を教えてくれた。



印象的だったのは



その間やまた終わった後も



私は彼女の笑顔を1回も見ていなかったということだった。






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【story.50】へ

あれからもう6年近くも経過して


ほんの数ヶ月の付き合いだった人とかは


顔はでてくるけど、


名前がでてこない、


あるいはその逆とか


よほどのことがないとあんまり印象にないけど。



「彼女」については、


今でも名前も顔もはっきり覚えてる。


彼女みたいな女性になりたくて。


憧れてて。



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「じゃあ、明日の15時からで。


お待ちしてます~」



口ひげを携えて、ぽっちゃりとした体格の店長がにっこりと笑っていった。


面接が意外とすんなり通ったことに


ちょっとした違和感を覚えつつ・・・。





翌日、


早速出勤すると、とても綺麗な女性が


エプロン姿で立っていた。


凛としたその風貌は、なんとなく人をよせつけないオーラを持っていた。



ほかは女子大生だろうなと思える身なりや口ぶりであったため


その中で彼女はひときわ目立っていた。



その女性は、


島原 玲子


という名前だった。



私は、彼女に仕事を教わることになった。





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【story.49】へ

今思えば。


このころから少しずつ

私とタケトシの考え方に

違いがでてきたのではないかと思う。


何がしたいのかわからない、

それに対してなんの危機感も抱けない、抱かない彼。


もう、どうでもいい存在になりかけていた。


「別にいいじゃん」


私にはそれがどうしても

許せなかったんだと思う。


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旅行から帰ってきた私は

早速控えてあった番号に電話をかけた。


あの、武蔵小金井の駅前にある喫茶店だ。

店長と話をし、明日面接することになった。



翌日。

ラーメン屋のバイト帰り。


眠い目をこすりながら

お店へと向かった。


最近、夜働くことが多いせいか

昼間の日差しがひどくうっとおしく感じる


フリーターという存在は

事業主にとっては非常に都合のいい存在だと思う。


学校などの制限がないので

社員と同じくらいの働きをしてくれるし

要求もできるし、


都合が悪くなれば切ればいい。


利用して、いらなくなったら捨てられる。


フリーターの私にとっての会社は

生きるために最低限必要なお金を得るための手段の一つで。


都合が悪くなったり、給料の面で不満があったりすれば

いつでも辞めれる。


利用して、いらなくなったら捨てればいい。



利用し、利用される。

そうやって、

世の中成り立ってるのかな~


なんて、ふと考えた。


仕事が決まるかもしれないと思うと

こうして決まって憂鬱になった。



「あ~あ。また自分の時間が減るな~」




お金のためだ。

お金のため。


割り切り。



そうしているうちに

お店の前にきた。


思い切って、ガラスのドアを開ける。

確固たる決意を持って。


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【story.48】へ

あけましておめでとうございます。


昨年はこのしょーもない雑文ですが、お読み頂き本当にありがとうございました。


お正月休みってあっという間ですね。

特別変わったこともなく、いつものお正月でした。


来年こそはこの時期に海外とか行ってみたいな・・


・・・なんて、すでに1年後のことを考えたりしています。


今年も乱文極まりない文章で申し訳ありませんが

マイペースに頑張っていきたいと思います。


温かい目でご覧いただければ幸いです。

何卒、宜しくお願い致します。




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入浴剤でほっくほくのお風呂から上がって


いよいよお待ちかねの夕食の時間がやってきた。




確か金目鯛がでるはず~

3000円も払ったんだし!

きっとおいしいものに違いない!!



うっきうきアップアップで部屋へと戻る。




「お待たせしました~」



部屋食だったので、2人分の食事がテーブルに


ところ狭しを並べられていく。




「わぉー!おいしそう」




ある程度並んだので、

私たちは席について

波夕食の主役・金目鯛波の登場を待った。









すると!!










「こちら、金目鯛の煮付けになります。」




やってきたぞ!金目ヽ(゜▽、゜)ノ
まってたぞ!金目ヽ(゜▽、゜)ノ










が。












タケトシと顔を見合わせ愕然とした。


















「これ、でかくね??」





「・・・・・」




直径50センチあろうかという茶色い重いお皿に
少し茶色く染まった、それでも結構赤い魚がどんっとのっかっている。



大きくてギョロりとしている目は
白かったためか、完全に茶色になってる(((゜д゜;)))ウソンッ




ぶっちゃけ、あんまりおいしそうではない汗
(いや、味はうまいんだろうけど・・・)




「た、食べきれるか・・な」




「頑張るしかねーべ」




3000円もしたんだ、もったいないヽ(`Д´)ノ






私&タケトシ VS 金目鯛 (体長 約30センチ)






かんかんかーんロケット






しばらくは

もくもくと会話もなく

テレビの音が空しく響く中


私たちはこの金目と格闘した。



味は確かにうまい。




でも、ぶっちゃけ飽きる((>д<))スミマセン





口の中でモグモグしながら
思わずうめく私。。




「ううううう・・・(ノ_-。)」





それを無視して、容赦なく私の皿に金目を取り分けるタケトシ




「ええええ!もう食べれないよぉぉぉおお!!」





涙ながらに訴えるも・・





「だまって食え!」





聞き入れてもらえず・°・(ノД`)・°・


これはもう拷問でしかない・・・


明らかに2人で食べる大きさじゃねーべ?



考えてよ・・「量が多いですよ?」とか言ってよ。旅館の人・・・・(涙)



数十分の格闘の末、

こうして、私とタケトシは



旅館の食事 + 金目



との戦いに・・・




「だめだ、もう限界・・・・」

「だめだ、もう限界・・・・」




負けた・・・あせる




2人ともおなかいっぱい過ぎてふて寝。




愛が深まるはずはない。







結局、次の日は


テディベアの博物館とか、ガラス工芸の美術館とか
西洋の格好して写真とれるとこいったりとか

『伊豆』自体は非常に楽しめた。



結局、残ったお金は2人で5000円ほど。

備えあれば憂いなし。


とりあえず、目立ったケンカもせず

平和に終わってよかった。




ある意味、非常に勉強になったカレシとの初旅行だった。






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【story.47】へ


「一緒にいれれば幸せドキドキ



なんて時期はとうに超えて、

早くも熟年夫婦のようなマンネリ状態を迎えた私たち。


初旅行に来たはいいけれど、


タケトシの行動に疑問を感じる・・


殺意すら覚える・・・゚・゚*・(゚O゚(☆○=(`◇´*)o



仲がよさそうに見えた芸能人カップル。

それが突然の別れ・・


理由を聞かれた彼女が

報道陣の前で


「価値観が違うから別れました」


って言ってたことがあった。



数年前は、


「価値観」の違いなんて、「愛ラブラブ!」があれば大丈夫なんじゃないの?!

なんてかわいいこと思ってたけど




彼女の気持ちが

このころやっとわかった気がした・・・。




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写真はイメージにまんまとだまされ、

(だまされたと感じているのは私だけのようだが(((゜д゜;))))



外観がお化け屋敷のような旅館に

泊まることになった私(とタケトシ)・・・



タクシーを降りて、重い足取りで正面玄関へと向かった。



「温泉、楽しみだな~」



「・・・・・」



私の気持ちなんて知ってか知らずか

タケトシの足取りは、どうやら軽いようだ・・



温泉旅行、といえば

どこに重点を置くかは人それぞれで

私は少々うるさすぎるのかもしれない。

宿をとってくれて、すべて手配してくれたタケトシに感謝すべきで…


そうだ、そうだ。

文句ばっかり言ってないで

いいところを探さねば!


もしかしたら、この旅館も

中はきれいかもしれない!


ラブホはそういうとこも多いし、

もしかしたら、旅館も・・・




・・なんて



えええ( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚




見たまんまかよ!







昭和な雰囲気、というより
さびれた感じのくらーい内装。。。


靴を脱いで、スリッパを履こうとしたら



ぎぃっオバケ




「はぅ!!∑(゚Д゚)」





床がきしんだ・・・・



私が重いからか?やせてるほうだぞ?

いや、そんなことはないはずだ・・タブン



こぇ・・・怖すぎる・・・




そして
期待するだけ無駄な感じが漂うフロントへ。



お? どうやら、夕食は3000円でグレードアップアップできるらしい。



「なんか金目鯛の煮付けが食べれるらしいから頼もうよ。」



おおキラキラ

伊豆といえば、金目鯛ビックリマーク

有名だよね!!

夕食、もしかして期待できるかも!?




「うん、うん、頼もう!」



私はノリノリでタケトシの提案に同意した。



金目鯛というのがどういった魚かも知らずに。








夕食はとりあえず、楽しみができたからいいとして・・



部屋について早速、二人で温泉へ向かった。


海の見える部屋って書いてあった気がする。


部屋番号302。


窓辺にたって、おもむろに外を眺めてみる。。




まぁ。

当然のごとく。




「確かにね。確かに海、見えるけどね・・・ガーン




木と木の隙間から、わずかに海が見える。


そうだね。


「部屋から海が見える」


間違ってはいないよね・・・




・・・・・





ええい(><;)

次はお風呂だビックリマーク温泉だビックリマーク

部屋は場所が悪くて見にくいだけかもしれない(`∀´)




エレベータに乗り込み、

7階 展望露天風呂のボタンを押す。

7階だったら、きっと・・・



「じゃあ、あとでね~ラブラブ



タケトシと別れ、女風呂へ


やっぱりボロくて暗い感じの脱衣所で服を脱ぎ、



いざ、温泉へ!!!!!



そこで見た光景は!!!!!





ここはもしかしたら予想を裏切って




…と思いきや。






見えるじゃないの。





海が!




やっぱり小さく!




はるか彼方に!!!!!!!( ̄□ ̄;)












「これ、部屋からの景色を少し上からみただけじゃね?(w_-;





ツッコミ(文句?)どころ満載のこの旅行・・・

ここまで落とされれば

きっともう何があっても大丈夫。。




温泉だって、

そりゃもう気持ちがいいもんだろう。





たとえ、





入浴剤キラキラを使っていようとも・・




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【story.46】へ

インターネットが普及したいまでこそ、

旅行のツアーなどは

じゃらんや、楽天などで簡単に予約していけるし

旅もずいぶん行きやすく、身近なものになったなぁ

なんて感じるけど


このころなんて

そんなこと知らなかったし、

『旅行に行く!!』っていったら

たいそうなことで。


(少なくとも、私とタケトシには。)


旅行会社に行って相談して~とか

それこそ、びゅうプラザで予約して~とか

そんな感じだった。


宿の写真や料理の下には必ず

かなり高い確率で

あの文言が

書いてある。



不慣れな私達がそんな小さい文言になんて、

気づくはずもなく。



このあなどりがたき文言の意味を

私達は身をもって体験するのだった。




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伊豆につくと、お腹が空いた私達は

とりあえずなんか食おうということで

駅の近くにあったパスタ屋さんでお昼を食べた。



どれもこれも観光地値段で。。当然高い・・・

食べ終わると、伝票を持って颯爽とお金を

払いに行くタケトシ。



おぉ?男らしく払ってくれるのか?!



と思いきや・・


店を出ると・・・




「1500円でいいよ。」




「あ、うん」




で、いいよ?Σ(・ω・)!




・・・・・・



まぁ、いいや。。




私が楽しみなのは何より旅館だ!

温泉だ!食事だ!

この3点がよければ

すぐ、タケトシ株は急上昇しますよ!



もうチェックインできる時間なので

私達は早々に旅館へとタクシーで向かった。



温泉街が見えてきた。

道の両側にはたくさんの旅館が並んでおり、

私はどの旅館の前に車が止まるのだろうかと

内心ワクワクしていた。



あ、ここもいいな~

ここも、キレイだし外観ステキだな~



ん?

温泉街通りすぎちゃったよ・・Σ(゚д゚;)




少し落胆した私にさらなる追い討ちをかけるように

道の先に見えてきたのは


1つの、、ん?




りょ、旅館?




さび付いた外壁に
古めかしい正面玄関・・・
全体に暗い感じがする



お、おばけでそう・・



ま、まさか、ここは通過だよね?

ここじゃないよね?


タクシーはどんどん

そのお化け屋敷のような旅館に向かって進んでいく・・



念のため、タケトシに確認してみることにした。
死の宣告とならないことを祈りながら




「ねぇ、まさかだけど、あそこじゃないよね?」




例の旅館を指さしながらきいた。


お願いだから、うそだと言ってくれ・・






「いや、あそこだよ。名前もほら、チケットに書いてあるし」





チケットには、


どーーーーー考えても数十年前に撮ったのであろうキレイな外観の写真が!


あ、でも、写真の建物はこのお化け屋敷とちょっと違うくね?!



そして、



右下には例の文言が!











※写真はイメージです









・・・・もう、どうにでもして。。

軽く現実逃避しそうになる自分をどうにかこうにか
引き戻した・・




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【story.45】へ

更新、遅くなってすみません・・・・本当にすみません。。

もしかしたら、

皆様には



「あんたが、わがままなんじゃないの?!」

「あんた、ケチくさいよ!」

「あんたが我慢すればいいじゃない」



などなど言われそうですが、

このとき感じた率直な感想なんです・・・。


私の感想が、共感を得られることを期待して。



このとき


タケトシ 23歳。

私 19歳。


私、天然ボケなんです。


その私にここまで突っ込みを入れさせるタケトシ


あんたは、ある意味すごいよ。。。



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「はい、これ」



といって、タケトシは私にJRのチケットを手渡した。

チケットは複数枚あって、『ゆき』、『かえり』の文字。



チケットには大きい文字で


「びゅう・国内ツアー 踊り子号で行く伊豆!1泊2日」の文字・・



JRのびゅうプラザで売ってる交通費とセットのやつか・・

切符と同じ紙に、ホテルの名前やプラン名が記載されている。

写真はないので、どんなところかは

わからない。



『部屋から海が見える』って書いてある!

ってことは、お風呂からも見えるのかなぁ~

楽しみだなラブラブ



不安と期待が入り混じるなか

私達は踊り子号に乗り込んだ。



指定席に座って、さっそくきいてみた。


「お金はいくら払えばいい?」



額面には12980円って書いてあったけれど

一応確認してみる。



「あ、じゃあ、12000円ちょうだい。」



お、980円はまけてくれるらしい。


太っ腹!о(ж>▽<)y ☆



私は財布からお金を出し、タケトシに渡した。

タケトシはそのお金をひらひらと持つを

私に向かってこう言い放った。




「おれ、お金、これしかないから。」

















・・・・
















はい?!(((゜д゜;)))



今、なんと?





ないから



ないから・・・何?



払えと?



確かに。

確かにね、



12000円あればね、

1泊2だしね。。



宿代、交通費はかからない計算なのかな?(^_^;)








でもあんた、さ・・















食事のとき、酒を飲むだろう!?

ビールは平気で700円とかするぞ?!

近くにコンビニはあるの!?
そして持ち込みは大丈夫なの?!

持ち込み不可なら、ジュース飲むにも
金がかかるぞ!



お昼代だってあるんだ。。
ランチはもしや、マックのバリューセットになるのか?!

伊豆くんだりで?


冗談じゃない!

せっかくの旅行なのに(TロT)
いつもと変わらないんじゃ意味ないじゃんか!



それに、伊豆までいっといて
どこも観光するつもりはないのか?!


観光するとしたら、入場料だけで1000円近くするとこだってザラ!

交通費だって、別途必要になるだろうぅぅぅ



もし私がお金持ってなかったらどうすんだ!
初めての土地だし、お金速攻おろせるなんてわかんないぞ!
(このころはもちろん、コンビニにATMなんぞはありませんでした・・・)

クレジットカードも持ってないし!







orz はぁ、はぁ・・・





と。


このお金足りなかったら、お前立て替えといて。ともとれる宣言
を聞いてから、いろいろ突っ込んで考えてしまった私・・



まぁ、いいとしよう・・・(ノДT)



これ、口に出していったら、きっとケンカになる


タケトシは男だし、あんまり親や友達と旅行とかいったことないだろうし
わからないんだ、そうだ、そうに違いない。


私は幸い、3万持ってきてるし

なんとかなる・・・ハズ



お金がないということを不安に思わないんだろうか・・・



私は

ミーハーで、好奇心が旺盛なので

なんでもかんでも

突っ走ってしまう


誰かをフォローするっていうより
誰かにフォローしてほしいタイプだ。。


だから、私よりしっかりしている人じゃないと

安心できない。



あぁ、この旅行はどうなるのだろう。。

私にここまで突っ込ませるとは・・・・(/TДT)/



そしてタケトシへのダメだしは、


まだまだ続くのであった・・






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