事務長ブログ・紙つぶて

事務長ブログ・紙つぶて

NPO法人AHPネットワークスの事務長ブログです。
http://www.ahp-net.org/

Amebaでブログを始めよう!

日本・ベトナムEPA看護師・介護福祉士の受入れに向けて昨年末ハノイで日本語教育がスタートしているが、JVEPAには大きな荷物が取り残されている。それは、ベトナム人留学生ですでに介護福祉士の国家資格を持った人たちがおり、これにどう対応するか。

彼・彼女らは日本国内の介護福祉専門学校を卒業して国家資格を取得している(私が確認しているところでは13名)。しかし入管法の在留資格(VISA)に介護職が認められてないために宝の持ち腐れになっている。それならこの有資格者たちがEPAに参加すればいいではないかと思うのだが、そう簡単にいかないのが世の常。厚労省の担当官によれば、EPAは受け入れ施設で就労と研修をしながら受験するという流れで両国が合意しているため、このラインに乗らないといけないらしいのだ。EPAスタイルで国家資格を取ることが肝心であって、資格があれば働けるという考えは通用しないのがEPA。つまり介護労働者の輩出システムではない、ということを件の担当官は言いたかったのだ。

しかし、インドネシアやフィリピンEPA最大に関心事は、いかにして国家試験に合格するかにある。先ほどの“流れ”という官製レールにどう手術を施せば血流が順調になるのか、多くの関係者が心血を注いでいる。一方で、この流れを一足飛びに解決できるベトナム人介護福祉士が存在するがそれはNG。

この数名はEPAの枠内か枠の外にあるのかと考えればいわば内容と形式の一致。とすれば文体論が有用だ(ずいぶん時代がかっているが)。文体とは創造と逸脱であるから、この問題も近いうちに変容するだろう、と期待したい。