どうもドラムのナーシーです。
AHOU'SLIFEは今年もよいペースでライブをしています。良い箱と良いバンドにたくさん出会えて幸せな限りです。
私事なのですが、この度 AFT認定色彩講師 になりました。おじさんバンドマンのくせに急に偉そうな肩書がついてますね。色彩講師養成講座を修了し、試験に合格することで認定される一応それなりに狭き門なのです。
今回はこの色彩講師になった経緯について話をしようと思います。
■色彩検定の受験
もう何年も前になりますかね。コロナ禍で在宅作業が多くなった頃、行き帰りの通勤時間分少し時間が増えたのでなにか勉強しようと思い立ちました。
そこで始めたのが色彩の勉強でした。色彩については前から興味がありましたし、仕事でも役に立つと思ったからです。
3級受験
ということで色彩検定3級から受験してみることにしました。目標がないとなかなか進まないですからね。色票の判別が難しかったり慣用色が覚えられなかったりと振り返ると3級が一番苦労したように思えます。
3級は受験者が多く、バスに乗って大学まで行き講義室で受験をしました。
学生時代を思い出して良い気分でした。終わった後は歩いて帰ったような記憶があります。
なんとか無事に3級を取得してこれでもういいかなーと思っていたんですが、試験会場で2級教科書をみている方がいて、チラ見したら内容がとても面白そうだったんです。
せっかくだし勉強したいなーと思い、その翌年2級を受験しました。
2級受験
2級の試験自体は3級よりも優しかったように思いますが、実務的な話で言うと2級の範囲はとても役に立ちます。配色の基礎・マンセルの仕組みなどが盛り込まれているので有意義でした。
デザイン仕事をしていてもこの辺はよくわからないまなんとなくやっていましたが、ちゃんと理論から学べたのは良かったと思います。
教科書をおさえ、過去問を何度か解いていたので試験はスラスラと進みました。2級の会場は横浜だったっけなあ。UC級と合わせて受けたんじゃなかったかな。帰りに行きつけのラーメン屋に言った記憶があります。
で、結果は196/200で合格でした。UC級は200/200でした。どちらも上位100位以内の良い成績だなんて書いてありました。
2級をほぼ満点で合格したことに気を良くして1級も受験してみました。
1級の範囲には美術史の項目もあって非常に興味深かったというのもあります。
おれこのまま行けるんじゃね?とか偉そうに色彩についてわかったような気になっていたのかもしれません。
1級受験
1級の範囲は色彩とそれを取り巻く歴史と調査の話、測色についての話など幅広く、ややとっつきにくい内容が多いかもしれません。むしろ1級を学んでいくうちに、いかに自分が色彩について何も知らないかを思い知らされたような気がします。
勉強時間はそれなりに取ったと思います。2次試験問題も受験まで毎日やってました。
1級の勉強も実に面白かったですね。
統計の範囲まであったので「これ色彩に関係ある?」とか思ったりもしたんですが、1級の内容ってわりと全部繋がっていて後から点と点が繋がる感覚が面白かったです。
2次試験会場は立教大学でした。よく覚えてます。大学受験の時に落ちたあの立教大学ですよ。
池袋を一人で歩くなんてのも随分久しぶりでした。
2次は「実技でハサミとノリが必要」としつこいほど案内があったにもかかわらず試験会場にハサミとノリを持ってきてない人がいて「こいつ何しに来た?」と思った覚えがあります。彼はその後どうなったかなあ。
試験も対策問題のおかげでスルスルと進み、結果として1次試験・2次試験ともに満点近い点数で合格しました。
ただ、1級を取得してもまだ学びが浅く、まだ何も修まっていないということは自覚していました。1級色彩コーディネーターみたいな資格証をもらったんですが、自分がそんな偉そうな人間になったわけではないことは誰よりも承知していました。
まだまだ何もわかっていないと。
■色彩講師養成講座
そんな折に、一級取得者に色彩講師養成講座の案内が届きました。
チラシを見ると、実に興味深い内容がとても多く書かれておりました。美術史とかすごい面白そうじゃんと。照明のこととか面白そうじゃんと。
これは深く学べる良いチャンスかもしれないと考え、なんとか受講できるように方方に手を回しました。決して安くはない講義ですし、時間もそれなりに取られてしまいますので。
ありがたいことになんとか受講できる手筈が整い、その年は申込期限が切れてしまったので
翌年申込みを入れ無事に受講に至ったわけです。
講師になりたいというよりは「勉強をしたい」という気持ちが強く、講座の意図からすると動機はやや不純なものだったかもしれません。
内容について
講義の内容を詳しく書くわけにはいかないのですがこれだけは言えます。
どの講義も本当に面白いです。
各方面のプロの方から何時間も面白い講義を受けられる経験というのはなかなか無いです。
驚いたことに僕がデザインの勉強のために持っていた本の著者「名取和幸先生」も講師陣に名を連ねていました。
面白かったですが、その分独習の時間はそれなりに必要でした。課題はそれなりの分量がありましたが興味深く進められるものばかりです。※グラフィックソフトがそれなりに使えたので、他の方よりも楽できたかもしれません。
模擬講義は毎回緊張しましたし、講義前に不眠に陥ることも何度かありました。あまりに数学が苦手だったので二次関数から学び直したりもしました。体調を崩してやめようかと思ったこともありました。
それでも学んでいる時間はとても貴重でしたし、有意義でした。
最終試験
最終の試験で筆記はほぼ取れていました。
模擬講義も自分としてはかなりスラスラ話せていたつもりだったんですが、足りない部分が多かったようです。再選考になりました。
正直悔しかったですし、他の合格者が羨ましくてしばらくはやる気が出ませんでした。
でもせっかくここまでやったので再選考に向けて気持ちを切り替えました。
再選考は前回の反省を踏まえて、全く違う意識で望みました。講評で指摘された部分を改善するために何度も講義内容を書き換えました。真面目な印象を与えるためにスーツで挑んだりもしましたね。その日はその時点でできることはすべてやったんじゃないかと思います。
合格発表
試験の結果がなかなか届かず落ち着かない日々を過ごしていましたが、やっと先日通知が届き、結果合格をしておりました。
再選考合格組なので偉そうなことは言えませんし、合格のポイントなんてのは正直わからないのですが再選考試験の模擬講義では
- 奇を衒わずに
- ベーシックなことをしっかりと抑え
- スムーズな講義を組み立てる
- 導入からまとめまでの緩急
- 人に伝わる話し方をする
- 情報を整理する合間を作る
- 板書も取りやすいように
ということにポイントを置きました。
つまり、この講義全体で受けたことをしっかりとアウトプットすることが重要だったのではないかと思います。バンドマンだったから人前に出ることに抵抗がなかったのもあるかもしれません。とにかく合格してよかったと心から思っています。
振り返って
いま振り返るととても長い期間だったように思えます。
諦めようと思ったこともありました。やめれば良かったとも思いました。ですが、最初に言った通り講義はとても面白いです。
厳しいと評判の先生から受けた講義は「ひとときも聞き逃したくない」と思うほど素晴らしい内容で、過去に受けたどの授業よりも面白かったかもしれません。
時間があっという間でした。
その他にも、
- 美術史の講師からレンブラントについて聞いたこと
- 照明の講師と特撮について話したこと
- 話し方講座の講師と音楽について話したこと
- 景観色彩の講師とアイルランドについて話したこと
- 課題のための素材集め
- 色彩の基礎の講師から厳しい言葉をいただいたこと
どれも素晴らしい経験でしたし、良い思い出です。
初回の講義の後にライブのため急いで高崎まで行ったことや、仲良くなった受講生とほぼ毎回富士そばにいったことも良い思い出です。
追伸:こないだ通りがかったら、あの富士そばはもうなくなってしまってたよ。
最後に
とりあえず晴れて講師資格を取ったわけなんですが、講義を修了し試験に合格したからと言って色彩について学を修めたというわけではありません。
むしろこれから学ぶべき膨大な『色彩学』について入口にようやくたどり着いたくらいのレベルだと思っています。
でもね、学ぶべき面白いことはまだまだあるので先が楽しみですよ。
(非常に少数だと思いますが)受講を考えていて検索でここにたどり着いた方へ。
この講義についてはあまり情報がなく、内容を不安に思っているのではないでしょうか。検索すると『とても厳しい講義だ』というような評判もよく見ます。
確かに大変なこともありますけど、楽しんで受講してみるといいと思いますよ。素晴らしい講師から学べる機会を大切に、真剣に望んでみてください。学ぶことは尊く、そして楽しいです。
パンクロッカーにあるまじき真面目なことを書いてしまいました。
ではまた!明けない夜は無いんだぜ。