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前回の記事「184事業所、法令違反 労基法など福岡労働局調べ 101で違法時間外労働 月255時間の残業強制も [福岡県]」の最後で、何故長時間労働がいけないのか?と最後に書かせて頂きました。

今回は何故長時間労働がいけないのか解説していきたいと思います。

今の時代、過度の時間外労働が身体に与える影響は既に社会的常識として知られています。
時間外・休日労働時間が月45時間を超えると、脳・心臓疾患発症などのリスクが上昇すると言われています。
そして、労働時間が長くなるほどリスクは徐々に高まり、月100時間または2~6か月の平均が80時間を超えると、高いリスクがあるとされています。
また、睡眠障害やうつ症状、糖尿病なども発症・増悪させることが知られています。

長時間労働は、下図が示すように労働負荷の増大だけでなく、心身が休まる時間が短くなるため、疲労を蓄積させ、過労死やうつ病などのリスクを高めます。過労性の健康障害としては、そのほかにも様々なもの(例えば、胃十二指腸潰瘍、過敏性大腸炎、腰痛、月経障害など)が起こります。事故・ケガも長時間労働が一因になっている場合があります。

独立行政法人労働安全衛生総合研究所「長時間労働者の健康ガイド」より


例えば、1日24時間のうち
8時間…通常の勤務時間
6時間…通勤や食事、入浴、家事など
10時間…余暇や睡眠の時間

平日に月100時間の時間外勤務をした場合
毎日約5時間の残業
睡眠・余暇の時間が5時間に!

上で述べたように、長時間労働者では精神的負担が増加している場合が多く、心の不調が生じる可能性があります。
しかし、心の健康を取り戻すための職場外での時間(睡眠・休養や家族・友人と過ごす時間)は非常に不足しています。
このような状況では、心の不調は精神障害へ発展する可能性が高まる可能性があります。

長時間労働者は、重篤な健康問題が発生する前に、かなり頻繁に昼間の眠気や疲労を経験していると考えられます。
労働者 5,000 人を対象とした調査の結果では、昼間の過度の眠気、疲労回復不全、短時間睡眠の割合(%)は、週労働時間が長くなると増加しているといった結果が出ています。


労働時間と昼間の過度の眠気、疲労回復不全、短時間睡眠
※労働安全衛生総合研究所 2007年働き方と健康に関するアンケート調査より

眠気や疲労を放置すると、重大な健康障害や事故・ケガを引き起こすもとになります。
眠気や疲労を感じたら、まず、眠り、休むとともに、働き方と生活を見直すことが大事です。


次に、長時間労働が会社に与える影響についてです。
睡眠時間が短いと、健康に悪いだけでなく、作業効率が下がります。
そして、事故やケガが起こりやすくなります。短時間睡眠が幾晩も続くと下記ような影響があるのでしょうか?


Belenky et. al. 2003

米国での実験では、参加者は 7 日間にわたって、3、5、7、9 時間いずれかの睡眠をとり、起きている間はランプがついたらボタンをできるだけ早く押すという検査を受けました。
反応の誤りの回数を調べたところ、実験 7 日間において、睡眠 9 時間の群では誤りはほとんど生じませんでした。
睡眠3 時間の群では、誤りが大幅に増えました。
さらに、睡眠 5 時間、7 時間の群でも、反応の誤りは毎日少しずつ増えることがわかりました。

働く人々の多くは 5 ~ 7 時間しか眠っていません。一晩あたりの睡眠不足は少なかったとしても、それが続くと、作業効率の低下という「ツケ」が徐々に増えていきます。

作業効率が低下すれば当然同じ量の業務をこなすのに時間がかかるようになり、さらなる残業時間の増加から睡眠時間の削減という悪循環を来し、遂には健康被害に至る可能性が高まります。
仮に個人の健康被害まで及ばなくても、一人一人の作業効率=生産性の低下を通じて会社全体の労働量の増加につながり、社員の健康リスクだけでなく企業の経営リスクにも及ぶスパイラルを引き起こす恐れが高まることになる可能性が高まります。

長時間労働は目に見える健康被害を起こさなければそれで問題ないわけではなく、個人と会社、ひいては社会全体に与える潜在的な影響まで正しく認識し削減に取り組むことが大切です。

詳しくは http://at-ml.jp/73629/?p=5&fwType=amb&blog=5792