幾つか治療方法がある時にその事を患者さんに伝える場合は、医者としての良心を忘れてはいけません。具体例を示します。
加齢黄斑変性症という病気の治療方法ですが、今は目に抗VEGF薬を注射する事が多くなりました。毎月連続して注射をする事が勧められていますが、毎回5万円(3割負担の場合)かかります。でもその注射の効果がない場合もあります。今は遺伝子検査でその事を予測する事も可能です。検査結果が出てから注射が効かないとわかったら、他の治療方法を選らばなければなりません。でも検査結果出る前に可能な治療を全てやってしまう事が可能です。
北海道大学病院ではPDTトリプルという治療方法を選択しています。私は現在の治療方法ではこれが最も優れたものと思います。
私の出身大学ではありませんが、患者さんには北海道大学病院への受診を勧めています。
自分の診療所で毎月連続して注射して高額な医療費を頂くよりも、患者さんのためにはその方が良いと思います。
病気によってたくさんの治療方法がある時には、その中からもっともその患者さんに合うものを選らばなければなりません。その治療方法の効果は勿論ですが、費用も考えます。自分でできる治療方法よりも、他の治療方法の方がいい場合もあります。
そんな時に自分の治療方法を患者さんに押し付けるのは、患者さんにとって良い医者とは言えません。
ですから、常々勉強して新しい診断方法、新しい治療方法を知る必要があります。
そして自分に出来ないけれども患者さんには必要な治療方法がある時には、それが可能な医療機関に速やかに紹介する事を大切にしています。

3月25日に北広島病院が移転しました。
今までは病院を受診するついでに、北広島眼科にもかかるという患者さんもいましたが、今後は眼科だけを受診する患者さんだけになります。
せっかく受診していただいたのですから、患者さんに納得して頂けるような診療をするべく、気持ちを新たに今まで以上に丁寧な診療をしたいと決意しています。
土曜日は、一番患者さんの受診が多くて待ち時間も長くなってしまいます。ですが診療内容を落とす事などありません。
土曜日以外に受診可能な場合には、その他の曜日を利用される事をお勧めします。待ち時間が少なくすみますので。
予約診療も可能ですから、ご連絡ください。