「マレーナ」 (イタリア 2000年)
忘れられないひと。
あの頃、あなたが世界のすべてだった。
---------------------------------------------------------------------------
「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」のジュゼッペ・トルナトーレ監督によるほのかに甘く、そして強烈に切ない少年の一途な恋の物語。1940年の晩春。シチリア島の漁村カステルクト。12歳の少年レナートは、その日初めて、村一番の美しい女性、マレーナを見た。マレーナは結婚してすぐに戦地へ行ってしまった夫ニノのことを想う毎日。そんなマレーナにたちまち恋に落ちた少年レナート。以来レナートはマレーナを見つめつづけた。やがて彼女に悲劇が訪れたときも……。
<allcinema>
<allcinema>
【おすすめ作品】
---------------------------------------------------------------------------
マレーナを好きだとか筆おろしをしたいだとか言って、父親に怒られるときに
少年の父親が言うセリフ。
少年の父親 「ムッソリーニの胸像を蹴飛ばせるようになってからにしろ!」
少年は成長して ・・・
晴れてムッソリーニの胸像を蹴飛ばす。
ムッソリーニの胸像は粉々に砕け散る。
父親に言われたように。
専制君主=絶対的な支配=全体主義から脱却して、物事に向き合う少年。
いいお父さんだ ・・・ 。
これはヨーロッパのお色気映画ではなく 政治的な側面もあって、
やっぱり イタリアはこういうとこは賢いんだなって思う。
ドイツ映画「グッバイ・レーニン!」は共産主義からの脱却が描かれて
共産主義に漬かって記憶障害を起こしている母親の目に取り壊される
レーニンの胸像が近づいてくる ・・・。
現実に、脱却してどうなってしまうのかは誰にもわからないけれど。
周りのひとは皆、気付いていて、気付いていないのは
その人だけだったりすることも案外あるかもしれない。
悲しいけれど、こういうのが「いい映画」なんだよね ・・・。