今回の記事は、先手番での戦法選択です。将棋ウォーズは早指しなので、序盤にどう指すかを決めておくことはとても大事です。
その中で、勝ちやすい、指しやすい形が何なのかを自分なりに考えているので、とりあえずそれを書こうかなと思います。

僕は振り飛車党なので、振り飛車しか指しません。よって、先手なら、初手は76歩とします。
もちろん、別の初手も色々ありますが(78飛や56歩など)、僕の場合は純粋三間党でも純粋中飛車党でもないので、76歩になります。

さて、問題はここからです。

後手の2手目を見て、僕はどこに振るかを決めることにしました。もちろん他の手を指して、振り場所を保留するやり方もあるのですが、
序盤はできるだけシンプルにしたいので、2手目でこちらの戦法は明示しちゃいます。その上で、相手がどの作戦で来るかを見極めつつ駒組する感じです。
居飛車にすれば有利になるような手(例えば62銀とか)をしてきても、どうせ居飛車にはしないしできないので。

振り場所に関しては、以下の感じで決めます。

(1)2手目84歩
3手目68飛
→四間飛車

(2)2手目34歩
3手目75歩
→石田流含みの三間飛車

(3)それ以外
3手目78飛…かな?
→三間飛車で様子見



(1)では、相手が居飛車の可能性が高く、4手目は85歩と指すことが多い印象です。

この場合は、四間飛車を採用しています。急戦に臨機応変に対応でき、持久戦には藤井システムを発動できるのが利点です。
三間飛車や向かい飛車もありえるのですが、勉強量を減らす意味でも、藤井てんてーの指しこなす本で勉強してきた四間の方が圧倒的に指しやすいです。
また、いきなり65歩とか右四間とかで速攻に来るようなタイプにも対応しやすいのが、四間飛車を採用しやすい理由の一つでもあります。
あと、僕は角交換四間飛車の勝率が高いので、チャンスがあれば、角交換型にしてしまいます。相手が角道を開けずに、早々に急戦に来る雰囲気であれば、とっとと66歩としますが。
ちなみに、85歩と77角の交換が入った場合でも、角交換型で不満なしです。手数的には1手損になりますが、それでも手数的には後手で角交換四間飛車を採用した場合と同じになるので、特に問題ありません。

前までは先手中飛車を目指す56歩もやってみました。
もし相手が25歩〜54歩とかで5筋位取りを拒否して来たら、角道オープン向かい飛車(高崎先生の著書を参考)にします。
しかし、中飛車をやっていて思ったのですが、居飛車の右銀を繰り出す急戦形に対して、66銀と受ける形が非常に重かったり、
左金を囲いにくっつけづらかったりで、正直勝ちにくさを感じたので、現在は中飛車を封印しています。
ただ振り飛車的には、先手中飛車や角道オープン向かい飛車は有力な戦法だと思うので、機会があれば勉強し直したいです。



(2)は、相手の作戦がまだわかりません。居飛車振り飛車、どちらもあります。実戦では、この2手目が最も多いです。
僕は将棋ウォーズを始めた当初、ここでの3手目が全くわかりませんでした。
現在、相手がどう来ても対応でき、主導権が握りやすい75歩を採用しています。この「3手目75歩」が、自分にとってはとても重要な形です。
これは、振り飛車の理想形の一つとされる、石田流三間飛車を目指した手です。
相手から見れば、すんなり石田流に組まれるのは面白くないと思うでしょうし、(僕はやりませんが)場合によっては鬼殺しや早石田のような乱戦もあり得ます。
この3手目の時点で、相手にプレッシャーをかけることができるわけです。実際、僕はウォーズを始めた当初、3手目75歩が一番嫌でした。
だから、自分がやられて嫌なことを、今は自分がやっているということですw

ここからの分岐は色々ありますが、対抗形になろうが相振りになろうが、十分対抗でき、やはり主導権が握りやすいです。
居飛車に対しては、右桂をほぼ無条件で封じ、なおかつ浮き飛車で飛車先を受けることで、角の自由度が広がり、飛車の横利きを利用した攻めも可能になる。石田流本組であれば、左桂も跳ねれる。
相振り飛車においては、角道を止めなくていい場合が多いのと、やはり74歩の権利を握っているのが大きいし、浮き飛車にもしやすい。しかも戸辺先生の指しこなす本のおかげで、全振り飛車に対応できる!
この「3手目75歩」によって、全く勝てなかった相振りが、現在は苦にならなくなりました。相振りが多いアマ将棋において、これはとてつもなく大きいです。


(3)は、アマチュアではレアなケースではなく、結構あります。
特に多いのは、右四間飛車や早めの65歩からの力戦を目指す手や嬉野流などでしょうか。
そういう場合は、とりあえず三か四に振ります。石田流を目指したいのと、相振りになった場合に備えて、基本は三ですが。
相手がよくわからない手を指してきても、石田流(理想形)を目指すという意図を持っていられるのも、石田流を勉強したメリットだと思っています。
ただし、すぐに75歩だと、例えば、対嬉野の場合、負担になる可能性もあるため、まだ形を決めたくはないので、とりあえず三に振っときます。
振っておけば、相手の作戦がわかるまで、玉を囲ったりして有効に待てますから。
その後、相手の指し手によって、形を段々決める感じですね。

以上、2022年1月現在の僕の先手番での指し方の紹介でした。