※ 妄想小説です
実在する人物・地名・団体とは一切関係ありません
BL的表現を含みます。
翔side
智のアルバムも堪能したし、買い物にいってこなきゃね。
「翔、本当に頼んで良いのか？
結構量あるけど…」
「大丈夫だよ。
それより、どこに行けば良いのかな？」
「ん～。
いつも行っているのは○○っていうスーパーだな」
「どこにあるの？」
「××っていう複合ビルの1階にあるんだよ」
「あ～。あそこね！
OK！分かった！」
「もう行くのか？」
「早い方が良くない？
サッと行ってサッと帰ってくるよ」
「そっか。
じゃあちょっと待って。
今、買ってきて欲しいものメモするから」
「そんな、子供のお使いじゃあるまいし
言ってくれれば覚えるよ」
「いや、日向用の物は似たような物が多くて
迷うと思うぞ？」
「あー…なるほど。
じゃお願いします」
智がメモをし始めて、ん？と首を傾げる。
「どしたの？」
「やっぱ、書いただけじゃ分かり難いなって…」
「えー？そう？」
「俺が行った方が良いかな」
「でも一緒に行くわけにはいかないでしょ？」
「だなぁ…」
「大丈夫だって。
買い物くらい出来るから！」
「そっか？
じゃ、これ買い物メモな。
このヨーグルトとジュースは…」
「うんうん。
このメーカーのやつなんだよね。
了解！」
軽く身支度を終え、玄関を出ようとすると智が心配そうにこっちを見ていた。
たかが買い物（お使い）なのに、そんなに俺って頼りないかな？
ここはひとつ出来るとこを見せて、智をびっくり（それもちょっと心外だけど）させなきゃね！
「じゃ、いってきまーす」
地下駐車場に停めてあった車に乗り込み、ナビを起動させる。
場所は分かっているけど、あの辺の道はちょっと入り組んでいるからな。
やや機械的なアナウンスに従って走る事約10分。
目的地の複合ビルが近づいてきた。
「えーっと、駐車場は…」
うーん。分かり難いなぁ…。
こっちに車が並んでいるから多分ここがパーキングの入り口かな？
慣れない場所に四苦八苦しながらようやく複合ビルの駐車場に車を停めた。
にしてもでかいビルだなぁ。
通り過ぎるだけの時はあんまり気にしていなかったけど、来てみるとその巨大さが良く分かる。
ビルの中に入り辺りをキョロキョロと見渡す。
って…。
こんなにデカいと、どこになにがあるのかさっぱりだよ！
まずは案内表示を探さねば！
入り口付近にあったパネルを見つけ、じーっと眺める。
「スーパー…スーパー…」
現在地と照らし合わせると、お目当てのスーパーはすぐ右にあることが分かった。
早速行ってみようとして足が止まる。
スーパーは確かにあるんだけど、その付近になにやら旨そうな物を売っているテナントがひしめいていたからだ。
「──…なんか旨そうな匂いだな」
甘辛い匂いに釣られて、フラフラとその場所に向かってしまう。
「……ッ！」
なんだここ！
右見ても左見ても、お惣菜のオンパレードじゃん！
ヤバい！なにあの旨そうな料理たち！
見てるだけで腹減りそう！
よしッ！今日の差し入れはここの料理たちに決まりだな！
つーか、こんだけバリエーションに富んでいるなら毎日通っても飽きなさそうな感じだよなぁ。
見映えも良いし、なにより喉が鳴るほど美味そうに見える…。
匂いと見た目に惑わされ、あっちへフラフラこっちへフラフラして回る。
気がつくとかなりの時間彷徨っていた。
「あ…、やべ。
もうこんな時間じゃん。
サッサと買い物出来てない！」
カップルや家族連れで賑わうなか、つい独り言ちてしまう。
お惣菜は後回しにして、まずは頼まれた食品を調達しなきゃ。
たいした量じゃないし、こっちはすぐに終わりそうだなもんな。
メインの料理は後でゆっくり考えるとしよう。
クルリと踵を返し、最初に発見したスーパーへと向かう。
ここもかなりの賑わいだ。
頼まれた物はヨーグルトとお子様用のジュース。
あとは、パンだったな。
いくつかの売り場を通り過ぎ、乳製品のコーナーに着くと頼まれた品はアッサリ見つかった。
お子様用のジュースも飲み物コーナーにて難なくゲット！
うん。
順調じゃん！
この調子でいけばサクサク終わりそう。
後は朝食用のパンを買って…。
そうだ、ついでに大人用のアルコールも買って行くか！
※明日と明後日はお休み致します〜。