「夏川のぬけがらと言えるようになりたいなぁ。」(全文は写真集を参照)
「夢を追い、生きる、とある少女の春夏秋冬。」
「彼女は夏川椎菜であり、夏川椎菜ではない。」
この一冊は彼女が表に出していない様々な"夏川椎菜"を見ることが出来るのではないかと僕は思う。
朝ごはんのカットでは彼女の対面に1人用の座席があり、そこに誰も座っていない事から、今の彼女を支えてくれる人はいないのだろうか?
花火をやっている笑顔が素敵だなぁ
色彩の勉強をしていたり部屋にミシンがあったりとこの作品の彼女は服飾系の夢があるのだろうか?
とか
想像するのは自由なので勝手なことを考えつつこの作品を読み終えました。
「いちばん残したい自分」で無邪気な表情、笑顔、少し悩んでいる表情、辛そうな表情を彼女は見せてくれました。
そんな彼女へ思ったことは、ずっと笑顔でいてほしい。
辛いことがあって涙を流すことがあっても、その後には笑ってほしい。
そうして笑って作った作品を僕は笑って受け取りたい。
身体を壊すことだって、悩むことだって、涙を流すことだってきっとある。
そのすべてが"今の夏川椎菜"なっている。
「残したい自分」と語った彼女の。
少し悲しそうに決心をしたような表情から頭を下げている最後のカットは、
今までお世話になった人にお礼を言っているかのような、はたまた別れを指しているような。
この作品に彼女以外の人間が出てきていないので、別れを指しているとするならば、今の自分自身にだろうか。
今の自分に別れを告げ、夢へと、未来へと向かうことで、この1冊が未来の自分にとっての"ぬけがら"になるのだろう。
おわり。