前回は、AM放送局で見る、AM放送とFM補完放送での「カバー率」の違いについて、電波の飛び方を交えお話しました
今回は、AMラジオ放送局における送信アンテナの使用可能年数について調べてみます
【前回の記事】
FM放送の送信施設と比べると、AM放送の送信施設は、送信アンテナの規模・送信出力の規模、全てが大規模になってしまうとお話しました
どうしても、設備が大規模となってしまうと、運営(運用)経費が割高になってしまいますよね
ただ気になったのが、AMラジオのアンテナは、建設から何年間使用できるの?です
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もともと、AM放送の番組をFMラジオで聴くことが出来るようになったきっかけが、地上アナログテレビ放送の終了です
この放送終了に伴い、空いた周波数の一部(90.0~94.9MHz)をFM放送用として追加し、「海外からの混信」や「ビルとビルの間などでAM放送が受信できない/聞きづらい」地域を対象に、日本国が難聴対策としてAM放送各局にFM補完放送の許可を出したのが始まりです
地上アナログ放送の終了って2011年です
まだ、10年ちょっとしか経ってません
そう考えると、AM放送の送信施設を建設した当初は、AM放送はAM放送を続ける考えで、送信施設を建設し、将来の更新についても何らかの考えはあったはずです
では、ラジオの送信アンテナは、何年間使用できるのか調べます
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この様なサイトを発見しました
一般社団法人 日本民間放送連盟
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総務省・放送を巡る諸課題に関する検討会
「放送事業の基盤強化に関する検討分科会」ご説明資料
ラジオの意義と課題
https://www.soumu.go.jp/main_content/000610221.pdf
P23に記載されておりました
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アンテナの耐用年数
AM親局の送信柱は、保守することで50年間使用可。
それ以降は精密検査で耐用年数を判断している。
建設費用は、かなりの額になると思われますが、50年以上使用できます
『形ある物はいつか壊れる』
この言葉から、放送局側では、毎年送信施設更新の資金を積み立てているはず
なので、建設費用に関しては、問題無いかと考えます
ただ、50年先なんてどうなっているかわかりませんよね
少子高齢化、インターネット・Wi-Fi技術の向上、スマートホンの普及といったこともあり、ラジオ局における広告収入は減少し続けている今日
民間の放送局は
営利企業です
AM放送からFM放送への切り替えが可能となれば、AM放送継続のために大規模な送信施設を建設するより、FM放送に切り替えて小規模な送信施設を建設または共同アンテナを利用した方が良いですよね
できるだけ経費をかけずに放送局として運営したいのは当たり前です
納得です
ただ気になったのが、資料のこの部分
AM放送送信施設、立て替えの課題
AM親局(100kW級)を放送しながら更新することは同じ敷地内の建替え、別の敷地での新設のいずれも物理的に極めて困難。
5kW級も困難だが一定の条件が整えば可能な場合がある。中継局(1kw級)は敷地に余裕があれば、同じ敷地内に建替え可。
これって、現在使用しているAMラジオ放送用の送信施設が老朽化した場合、新たにAMラジオ放送用の送信施設を建設し、送信機能を移転することは不可能ということ?
続きはまた
この記事は、SEIが自分なりに調べた内容と、勝手に解釈した内容で記載しております。
内容に誤りや、誤認識等あると思いますので、あくまでも個人的な記事として見ていただくか、間違え等お教えいただければありがたいです。