横粂勝仁議員のマスコミ同伴被災地視察/笑顔で首相を揶揄 | あはれ

横粂勝仁議員のマスコミ同伴被災地視察/笑顔で首相を揶揄


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先週末に被災地入りした横粂勝仁議員について、6日のテレビ朝日「スーパーJチャンネル」が報じておりました。自らも政局に加担した一員という認識がないかのようなコメントに驚きます。

話はそれて、昨日NHKのETV特集「続報・放射能汚染地図」を見ました。プルトニウムが原発敷地の外にも飛散していた可能性が高いこと、福島県いわき市内でホットスポットが見つかったことなどが報じられました。その福島県いわき市は、横粂議員が民主党時代に、福島県対策室に属していたことから視察に入った地。

ブログで通り一辺倒の、よくある視察しましたという記事以外、それより大事な視察以後に、福島県のためにどんな活動をしていたのか、そもそも活動していたのかが全く分からなかったのが横粂議員。その重要な活動拠点である党の福島県対策室も放り出して離党したこと自体、私には全く理解できませんし、それでいてよく「被災者のために」と口にできたもんです。

以前、同じ一年生議員で福島県対策室に所属し“実際に活動している”高邑議員と比べた記事を書きました。その高邑議員は横粂議員についてTwitterで「――議場でも、最後まで『これからも福島対策室で一緒に仕事しよう』と声かけしましたが、残念です。政治家としての判断は重い。その決断は『尊重』したいと思います」とつぶやかれておりました。

実に大人。短慮な私なら、私利私欲にしか見えない横粂議員の軽挙に怒り心頭で、上記のような大人な対応なんてできないだろうなと思うのと、わざわざ尊重に「」をつけたのは、本心じゃないんだろうなと感じました。ブログ記事には不信任案決議を巡る政局について「与党・民主党が鳴動してネズミ一匹」ともありますし…。あくまで私の勝手な憶測です。

話を戻してこの報道。視察VTRの冒頭に、現地に向かう移動中の車を後ろから撮影し、降りてくる姿もバッチリ。はじめからマスコミ同伴の被災地入りだったようです。鳩山・小沢ヤメロの執行部刷新要求を横須賀の街頭で始めた時にも、その一報がバッチリとカメラに収録されていて、強い違和感を感じたものですが、また同じことを繰り返されました。

高邑議員の同じブログ記事には「――被災地の苦しみや悲しみを一日も早く和らげ、解消するために、現場の声を聞き、厳しい批判にさらされながらも、理想論や批判の為の批判を排し、地に足の着いた結果を出すしかありません」とも書かれていました。

結果を出すにはハードルが高い、原発20km圏内の家畜やペットの救済という課題に取り組まれています。たとえ結果が望んだ通りに出せなくても、その対策室での活動自体を放り出し、仲間も見捨て、別の被災地に入ってテレビカメラの前で笑顔で首相を揶揄する「だけ」の議員より、よほど国会議員としての職責を果たしていると私は思います。たとえ民主党であっても。

横粂議員。名前が売れて良かったですね。

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“除籍”横粂氏が被災地へ/「みんな総理より働いている」
2011/6/6 スーパーJチャンネル

ナレーション「――宮城県石巻市内の避難所をある新人議員が視察に訪れた。先週行われた内閣不信任案に民主党議員ながら賛成し、除籍処分となる横粂勝仁議員」

避難住民(ご高齢の男性)「来るの遅いよね」

横粂「そうですね。申し訳ございません」

避難住民「いとも簡単に『頑張ってくれ』って言うじゃない」

横粂「はい」

避難住民「あの言葉聞くとガッカリする。逆に。疲れるわね。疲れますよ」

横粂「やはり、それが本当の被災地の方々の生のお声ですかね」

避難住民「そうですね。『やりますよ、やりますよ』って言うのは簡単だっちゃ。んで、何やったがさ?このざまだもんね」

横粂「はい」

避難住民「ゴタゴタやってる暇ねえっちゃね」

横粂「そうですね」

ナレ「『笑顔のケーキ屋さん』。手作りのケーキを焼いて配るボランティアだ」

ボランティアの方「岐阜県から焼いて持ってきたので」

横粂「政治が全然一致団結できていない中で、ボランティアの方が一致団結しているのを見ると、ほんとに歯がゆいと言いますか、ふがいないと言いますか、申し訳ない気持ちが強いですね」

ボランティアの方「午前中泥かきをやってきたんで」

横粂「泥かきもやって笑顔のケーキ屋さんもやって、絶対総理より働いてますよ(笑)」

横粂「政局というものが、被災地の方からしてみれば茶番劇に見えている。もう、いつ辞める、いつ辞めないの話ではなくて、第2次補正予算をいつ通すか、通さないのか、そこに焦点をあてていかなければ、より政治不信というものが高まっていくと思っております」