緊急事態宣言が出されて、感染を拡大される恐れが大きい業種・業態への休業要請が話題になっています。
公共交通機関や食料品を扱う店など「生活インフラ」と考えられる業種・業界は、休業を要請されません。
昨日から頻繁に耳にするのは、「理髪店はどっちなんだ?」
東京都は理髪店に休業を要請したい考えですが、国はそうではない、ということで、現時点(4月9日朝)では揺れています。
民放テレビを見ていたら、「じゃあマッサージ店は?」と、取材映像を交えて伝えていました。
マッサージ店は、今のところ、要請する・しない、のどちらにも挙がっていないそうです。
取材されたマッサージ店の店長さんは、
外出自粛でこれから健康被害も出てくる、人々に少しでも癒しを提供したい、と好感の持てる姿勢でした
ただ、突っ込みどころはいっぱいあって
多分、この取材で対象にしているのは、街中にある「癒しのためのマッサージ」。
国家資格である「あん摩・マッサージ・指圧師(あマ指師)」が開業している治療院のことは、想定していないんじゃないかと。
もっとも、少なからぬ「あマ指師の免許持ち」、さらには「マッサージの免許を持たない鍼灸師」も、
生活のために、「免許不要の癒しのマッサージ」を行っている。いわゆる「グレーゾーン」です。
街中のマッサージ店は、密閉・密接ではあるが、大勢の人がたむろす密集ではない。
マスクをして衛生面に最大限の配慮をし、会話をしなければ、密接のリスクは低いと思う。
ちなみに、免許持ちが治療院を開業する場合は、細かい規則や規制がいろいろとあり、
換気設備は必須(のはずだ、ずいぶん前に習ったので、うろ覚えだが)。
なので、免許持ちが開業している治療院に関しては、「制度的には」問題ない、
…と考えられるかな。
でもさあ…
マッサージしてもらいながら、他愛のないおしゃべりをする、っていうのが「最大の癒し」じゃないかしら?
私も、限りなくボランティアに近いマッサージを、友人・知人・身内限定で行っていますが、
80パーセントくらいは「おしゃべり効果」だと常々感じている
だとしたらだよ、やっぱり「休業要請」になっちゃうよねぇ。
まあ、私は技術にあんまり自信がないので 「プラスα」で癒しているわけで、
「おしゃべり禁止」でがっつり癒すぜ という腕に自信のある施術者なら、よろしいのかもしれない。
さっさと寝てもらう っていうのも「技」のひとつですけどね。
現時点では事実上、仕事をしていないけれど、業界を応援したい身としては、
「公共交通機関を利用しないで通えるマッサージや鍼灸」を利用してみてほしい。
特に、できれば「国家資格をもった人が開業している治療院」へ行ってほしいです。
もちろん、発熱していたりして、感染が疑われる場合はいけませんよ。
わざわざ遠くへ出かけていくというのも、
以前から難しい症例の治療で鍼灸院に通っているようなケース以外は、
控えたほうがよろしいかと思います。
いろいろ考えると、線引きは、やはり難しいですね。