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観て良かった。
改めて、園子温監督の演出力に感動しました。
園監督の演出の妙はやはり、非日常な設定をいかにリアルに描くかというところでしょうか。
リアルな人物描写によって、そんなことあるの?という設定をうまく説得します。
登場人物それぞれに愛着がわき、園監督の作品を観た観客であれば、いわゆる園ファミリーの役者さんが
登場するだけでテンションが上がります。
今回は初の原作モノと言うことでどうなるか楽しみだったのですが、
今後が非常に楽しみです。
原作に忠実なだけでなく、やはり、独特な表現力に引き込まれます。
ハンディで撮ったザラっとした画の使いどころ。
リアル路線のはずが、現実からかけ離れた効果音を使う演出。
今回は下世話なタイアップテーマがないのもまた良かったです。
しかし、やはり多くの方が違和感を持ったと思われる映画オリジナルの部分が個人的にはハマらなかったです。
まず、完全に浮いてます。
それはSUPER8でも宇多丸さんがおっしゃっていたような感覚。
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SUPER8は2つの未完成のプロットをmixして一つの作品にしたそうです。
その結果、2つのお話がうまく融合せずに分離してしまったようです。
追加された設定、特に震災の設定ははっきりいって邪魔でした。
その設定がなくても成立するし、むしろあることによって、主人公と震災に何の関係が?
といういらない疑問を抱くことになってしまいました。
原作では同級生だったキャラが震災をネタとして使いたいためにホームレス社長になっており、
その社長のエピソードの回収も不完全。
また、ヒロインの設定も追加されています。
彼女は原作では「普通」の象徴として、主人公の対比で描かれているのですが、
今回は彼女に「非日常」の設定を入れています。
それによって、主人公の成長場面で「彼はいいけど君は大丈夫なの?」という
余計な心配をしてしまいました。その回収もされません。
た~だ、この作品が素晴らしいことは確かであり、観たあとに議論したくなるところがすごいのです。
それはエヴァンゲリオンを観たあとの衝動にも似ているかもしれません。
いや、むしろ分かりやすい点でいえばエンターテインメント作品としてはこちらが上かもしれませんね。


