バリ舞踊の日々
6月20日はBuda Kliwon Shinta(ブダクリヲンシンタ)という日でバリヒンドゥ教では特別な日だ。
この日はいつもより多くのお供え物を神様に捧げる。
自分の家にあるお寺はもちろん、いつも踊りで使っているお面にも特別なお供え物を捧げている。
そしてウブドではチャンプワン川にあるお寺(Pura Gunung Lebahグヌンルバー寺)の神事の日だ。このお寺は農作を司る神を祀るお寺と言われ、水の神、お米の神をお祀りしている。
ここにはハヌマ
ン(インドとバリでは猿の神様)のお面も祀られており、
私は舞踊公演でよくハヌマンを演じているので、今夜はこのお寺でトペン舞踊を奉納することになった。
その前に定期舞踊公演にも出演。
今日の公演はインドの2大叙事詩のひとつであるラーマヤナ劇で、私はマリチャという悪役を演じた。
出番が終わりその足で衣装を着たまま、バイクに乗ってグヌンルバー寺へ向かった。
私は二番手でトペントゥアを演じた。トペンは「お面」、トゥアは「お爺さん」という意味だ。
この歳で老人を演じるのはけっこうキツイ。
トペントゥアを演じるのは実に約8年振りで少し不安はあったが、
踊っているうちに身体が音楽に乗り、楽しくなった。
終わる頃には身体が震えて止まらなかった。
この感覚は久しぶり!
私にとって本当に楽しい大切な大切な時間だ。

