満蒙開拓伝承「多くの人に」両陛下、阿智の記念館訪問(11/17)
天皇、皇后両陛下は17日午前、満蒙(まんもう)開拓の歴史を伝える下伊那郡阿智村の満蒙開拓平和記念館を訪問された。館内を巡り、元開拓団員ら4人と懇談。

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天皇陛下は80〜90代になった元団員らにいたわりの声を掛けた。満蒙開拓の歴史を語り続ける体験者らを「皆さんがつくった平和な日本です」「なお一層元気で頑張って多くの人に伝えてください」と励ました。(続きは元記事で)

藤原ていさん(行年98歳)
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作家の藤原ていさん死去 故新田次郎さんの妻(11/18)

壮絶な引き揚げ体験を描いたベストセラー小説「流れる星は生きている」を書いた作家で、山岳小説で知られる故新田次郎さんの妻だった藤原ていさん15日、老衰のため死去した。98歳だった。葬儀は近親者で行った。喪主は長男正広さん。

藤原てい02

戦時中、新田さんの転勤で中国東北部(旧満州)へ。敗戦の混乱期、夫と離れて幼い3人の子どもを連れ、苦難の脱出行の末に帰国。遺書のつもりで書いた引き揚げ体験記が1949年に「流れる」として出版され、映画・ドラマ化もされた。

80年に死去した夫の名を冠した新田次郎文学賞の創設に尽力した。数学者の藤原正彦さんは次男。(転載終了)

次男の藤原正彦氏
藤原正彦

昨夜のTVニュースで、両陛下が「満蒙開拓平和記念館」を訪れたニュースを拝見しました。その中で体験者のお話を紹介しておりました。集団自決の模様を語っておられ、両陛下もお聞きになられたと思います。

そして本日夕方、藤原ていさんの訃報に接し驚きました。彼女の代表作「流れる星は生きている」には思い入れがあり、17日に両陛下が満蒙記念館を訪れた2日前に息を引き取ったというのですから・・・。

30年以上前になりますが、TBSお昼の連ドラ「花王 愛の劇場」で『流れる星は生きている』が放送されていました。主演は島かおりさんでした。敗戦後の1945年、夫を一時残して3人の子供を連れて、満州より引き揚げる脱出旅を描いており、藤原ていさん自身の体験を元にしております。

集団自決、暴行、略奪、残留孤児、祖国を目指して亡霊のように歩き続ける日々・・・何度胸がしめつけられたかわからないほど、悲しく悔しい内容で、戦争の犠牲になるのは、いつも女性と子どもだというのがよくわかったドラマでした。

藤原ていさんのご主人である新田次郎氏「八甲田山 死の彷徨」の著者です。『八甲田山』のタイトルで映画化されました(主演 高倉健)。次男の藤原正彦氏は数学者、エッセイストでもあり、「国家の品格」はミリオンセラーになりました。

そうそう、新田次郎氏は現在の長野県諏訪市出身、藤原ていさんは長野県茅野市出身です。このタイミングでの藤原ていさんの訃報、両陛下の私的な長野旅、「君の名は。」のモデルと思われる諏訪湖がある諏訪市・・・。

心よりご冥福をお祈りいたします。感動をありがとうございました。m(__)m