東京02

皆さん、お久しぶりです。私事でブログ更新を休止しておりました。先週はホントに疲れました。9日に「友引」が入っておりましたので、7日~10日まで4連チャンでした。ご丁重なるお悔やみのお言葉もいただきました。感謝申し上げます。m(__)m

今も少し疲れが残っておりますが、徐々に回復していくと思います。よろしくお願いします。まず、再開最初の記事は【アミ 小さな宇宙人シリーズ】からです。


≪円盤旅行(東京編)≫ (青字は少年ペドリゥート)

遠くの海に向かって進んだ。わずか数秒で海を横切り、すでに眼下にはいくつかの島が現れ始めた。東京上空を下降し始める。空に向かって月き出た塔のような屋根の家がたくさん見えてくるのかと期待していたら、高層ビルや近代的な大通り、公園、道路にひしめく車や人がたくさん目に入っていた。

「僕たちは目撃されている。」

とアミは点滅している表示ランプを指さして言った。

通りでは人が大勢集まってきて、僕たちの方を指さしている。円盤の外側の様々な色をした光が新たにつき始めた。上空で2分間ほど止まった。

「別の目撃証拠の指令が入っている。」

画面の奇妙な記号を見ながらアミが言った。

下の方には遠くでわずかな光を放つ小さな町と、道を行く車のライトが見える他はほとんど何も見えなかった。アミの正面にあるスクリーンの方に行った。画面には完全に明るく、緑色をした1台の自動車が見え、中に二人の男女がいた。

UFO21

僕たちは地上20mほどの高さにいる。点滅しているランプから僕たちが彼らの見えているのがわかる。二人の乗った車は僕たちのすぐ近くにきて道の横に止まり、二人の男女は驚いたような目を僕たちに向け、大きな身振りで何かを叫び始めた。

(何を言っているの?)

「通信を求めているんだよ。彼らはUFO研究家だ・・というより宇宙人の崇拝者だ。」

(それだったら、答えてあげたらいいのに・・)

「それができないんだ。これも救済計画の厳格な指示に従わなければならない。交信は個人の気まぐれや意志では決められないんだ。上部が決定することなんだよ。それに偶像崇拝の共犯者にはなりたくないからね。」

(偶像崇拝って?)

「宇宙の法を破るっていうことさ。」

(それはどういうことなの?)

「我々を神とみなしているのさ。」

(それがどうしていけないの?)

「ただ唯一神だけが崇拝されるべきなんだ。その他はみな偶像崇拝さ。もし、この男女の間違った宗教観念を認めたとしたなら、それは我々が神の座を奪ったことになる。我々の神に対して著しく尊敬の念を欠いた行為の現れともなる。もし我々を「友」とみなすなら話はまったく別なんだけどね。」

UFO20

そういうことなら、あの男女のカップルの間違いを正してあげるべきだと僕は思った。

「宇宙の未開文明世界は我々から見ると、とても恐ろしい規律違反をしている。たった今のこの瞬間にも、「異端」というだけで多くの人々が生きたまま焼き殺されている。こんなことが多くの星で起こっているんだ。実際この地球でも数百年前にやっていたことだ。

惑星

人間にも色々な進歩の段階があるように、惑星も同じなんだ。未開世界を支配している法則は我々から見るととても残酷だ。地球でも数百万年前は別の法が支配していた。全てが凶暴で攻撃的で、鋭い爪や牙や猛毒をもっていた。

現在ではもっと進化した段階に達したお蔭で、その時よりはいくらか豊かな愛が育ってきている。でもまだ文明社会と呼ぶわけにはいかない。まだかなりの残忍さが存在しているからね。」

そう言うとアミは、スクリーンの波長を合わせた。すぐに戦争の場面が映し出された。近くに子供や老人も住んでいる建物めがけて、兵士が戦車からロケット弾を発射している。

シリア01

「これは地球のある国で、今実際に起こっていることだけど、我々は何もできない。それぞれの惑星や国や人間の進歩に関しては、誰も干渉すべきではないんだ。結局、みんな修行期間中なんだ。僕もかつては残酷な野獣だった。そして別の野獣にズタズタにされ殺された。また、野蛮な段階の人間だった時もあった。人を殺し、自分もまた殺された。とても残酷な体験をしてきたんだ。

何度も死んで、少しずつ宇宙の基本法則に沿った生き方を学んでいった。今、僕の人生はずっと良くなっている。でも誰にも神の作った進歩のシステムに反することはできないんだ。このカップルは宇宙の法を破っている。

我々を偉大で荘厳な神と混同し、神に捧げる崇拝と愛を我々の方に向けている・・・。さっき見た兵士も「殺してはいけない」という宇宙の法を破っている。彼らはその代償を自分で支払わねばならない。こうやって少しづつ学んでいくんだ。ある人間とかある世界が一定の進歩の段階に達した時のみ、進歩のシステムに違反することなく、我々の援助を受けることができるんだよ。

この話を聞いたときには、僕はアミの言ったことの半分すら理解できなかった。でも彼が旅立ってしまったずっと後になり、思い出してみて、はっきりとわかった。

「アミ 小さな宇宙人:エンリオ・バリオス 著」(徳間書店)より

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