ゴールキーパープロジェクト~GKコーチになりたい -106ページ目
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声の準備

今回はGKの準備について。
どのポジションにも同じ事がいえると思いますが
アスリートとして「体」「心」「声」の準備が必要ですよね。
この内、育成年代で一番コーチングしにくいのは「声」の準備だと思います。
日本の場合、代表選手であってもコミュニケーションスキルの不足を指摘さ
れるぐらいですから・・・苦笑


見学に行かせていただいた熊本県立大津高校サッカー部GKの準備は本当

に素晴らしいです。
特に「声の準備」に対する意識の高さは、Jであってもなかなか観られない
モノだと思います。
ブラジル体操をしながら「イチ、ニィ、サン、シィ・・」と声を出していくのですが

GK達がまとまって声を合わせるのでなく、ひとりひとりがバラバラに自分の

動きに合わせて声を出していきます。
その声の大きさは100m離れた場所からでも聴こえるほどです。
この大きな声は、その後のトレーニングでも続きます。
「どのタイミングで声を出すか、短く、ハッキリと伝えられているか」など、
佐藤GKコーチからチェックが入ります。
たとえば、ペナルティエリア内でルーズになっているボールに対してフロン
トダイビングをする時「キーパー!」と声を出してゴールを空けるワケです
が、「声を出してから」動き出すのと、動き出してから「声を出す」のとは
全く異なります。
「キーパー!」と声を出すのは味方DFに「ゴールを空けるぞ!」と知らせ
る意味もあります。
そう考えると「声を出してから動き出す」のが正解ということになります。
声を出すタイミングは「一瞬」ですが、そのタイミングを間違えれば「無人
のゴール」になってしまいます。
この「一瞬」を佐藤GKコーチはコーチングされます。
そういうGK達の声を平岡監督はグランドの遠くから聴いていてGK達のハ
ートの強さを確認されているそうです。
なぜ大津高が熊本県で強豪であり続けられるのか、人としてすばらしい選手
が育つのか、すべては平岡監督をはじめとする指導者陣の魅力的な人間性に
あるのだと思います。


少し話がそれてしまいました。
GK交流会では、大津高GKを目標に「声」にも取り組んでいます。
しかし、いままで出したことのない大きな声を出すのは恥ずかしさが先にな
る育成年代には難しいことです。
ですので、僕自身がまず「声の準備」を実行することにしています。
交流会、自チーム、ゲーム会場、指導者講習会場を問わず、どこでも「声」
を出しながらウォームアップをするようにしています。
「声」はGK未経験であっても、心の持ち方でトレーニングできる技術です。
交流会のGK達には「僕の前だから」ということではなく、「声の準備は当
たり前」という気持ちをもって、どこであっても声を上げられるGKになっ
てもらいたいと思っています。
「声」は「心」が出すものです。
「心」が変わらなければ「声」は出るようになりませんよね。


素直で真面目

随分以前、市立船橋高校サッカー部監督だった布啓一郎先生が雑誌のインタ
ビューで「育成年代に大切なことはなんですか?」との問いかけに「素直で
真面目であること」と答えられたことがあります。
布先生は指導を始められた当初、日本国中の指導者を訪ねて指導を見学され
て勉強されたそうですが、それは布先生自身が「素直で真面目」でなくては
できないことだったと思います。


僕の心をGKコーチへと動かしたのは、当時14歳だったGK:達也でした。
今、18歳になって僕が主催するGK交流会の指導を手伝ってくれています。
現在も変わりませんが、当時の彼はサッカーに対して「素直で真面目」な子
供でした。


「素直」という言葉を辞書で調べてみると「性格や態度にひねくれたところ
がなく、あえて人に逆らったりしないさま、飾り気がなくありのままである
さま」
と記載されています。


「真面目」という言葉には「本気であること、真剣であること、誠意のこも
っていること、誠実であること」
と記載されています。


こうやってみると、素直と真面目というのはどちらかが欠けても成り立たな
い人間性を現しているように僕は思います。
GK未経験の僕を信じて、僕のトレーニングにベストを尽くす彼を観ていて
「コーチとしてやるべきこと」を僕は毎日毎日考え、動くようになりました。
それが、浦和レッズ:澤村公康先生や熊本県立大津高校サッカー部とのすば
らしい出逢いにつながっていきました。
素直で真面目な14歳のGKのおかげで、僕の出逢いは広がり、生き方すら
変わってきました。
中途半端でなく純粋に「素直で真面目であること」は人の心を動かすパワー
になるということを僕は14歳の達也から教えられました。


僕は様々なチームからGK交流会にやってくるGKたち、そしてコーチとし
て関わるGKたちに「素直に真面目に生きる」ことをよく話します。
そういう生き方をすることで、サッカーだけでなく人として多くのことを学
べること、経験できることを僕自身が体験してきたからです。
コーチであろうと、選手であろうと、大人であろうと、子供であろうと
「素直に真面目に生きる」ということが当たり前になると日本のサッカーだ
けでなく、世の中そのものを変えることができるんじゃないかと僕は思って
います。


アッ・・・こんなことを書くとなにか宗教的に感じるかもしれませんね。
でも、僕は無宗教です。あしからずm(..)m

映像を使ったスキルチェック

「GK交流会」の方では、スキルチェックのために映像でチェックする機会を
設けています。
筑波大でGKコーチングを指導していただいた時に、当時の筑波大GKコーチ
吉岡先生(2006年現在筑波大サッカー部監督)に「映像でスキルをチェッ
クするのはコーチとして当たり前」と教えていただきました。
先生が編集した映像を何点か観せていただき、僕自身とても勉強になりました。
その時以来、トレーニング会場にデジタルビデオを持参しています。
「映像を使ったスキルチェック」には、さまざまな利点があります。
まず、デモンストレーションに自信の無い僕のようなGK未経験コーチの場合
「映像」によって優れたGKをデモンストレーターとして提供できます。
次にGK自身が自分の修正点にスグに気がつきます。
「キミのオーバーハンドキャッチは腕に余分な動作がありますよ」と僕が彼の
真似をして伝えるより、映像を観ながら「ココ!ココの動作が問題だよね」と
伝えた方が本人の「気づきの度合い」が違います。
また、修正にトライするGK自身の動機付けがスゴク高くなります。

再度、同じトレーニングをしてスキル修正ができている自分を観るととても喜

びます。「達成感」があるんですよね。
コーチングするGKの数が2~3名の時は、ひとつのトレーニングごとに撮影
し、ひとりづつGKを呼んで映像をみせてその場でコーチングできます。
現在のGK交流会はGKの人数が多くなってきているので、自宅で映像を編集
してDVDに落としてから各GKに渡しています。


●映像編集には「超編 Ultra EDIT」を使っています。
現在は「超編 Ultra EDIT2」になってるそうですが、僕は一番最初のバージョ
ンを使用しています。いまのところ、突然アプリケーションエラーが起こるこ
ともなく、バージョンアップの必要を感じてません。
ソフト自体が軽く、パソコンの処理速度が遅くてもストレスを感じません。
マニュアルが無くても直感的に使える簡易さも気にいってます。


超特価!残り僅かCanopus 超編ULTRA EDIT 1

●MPEGへの変換は「CINEMA CRAFT ENCODER Basic 」を使ってます。
「超編」でもMPEGへの映像変換ができるのですが時間がかかるので使っていま
せん。
「CINEMA CRAFT ENCODER Basic 」は映像のエンコードの速度が速く、エンコ

ード後の映像がキレイだと評判だったので購入しました。
今まで編集した映像でもノイズがないので気に入っています。


楽天ダウンローダー~CINEMA CRAFT ENCODER Basic


●最後にDVDへ落とすのは「TMPGEnc DVD Author」
安定した動作で、エラーが起こったことがありません。
また、簡単な映像の編集、メニュー画面の作成、チャプター編集もできます。


待望のTMPGEnc DVD Author 最新バージョン登場!簡単操作はそのままに、便利機能満載のDVD作成...

ボールの進化

「縫い目のない貼りボール」というと10年前までは「ゲームでは使えない
ボール」という観念が僕にはありました。
しかし、最近のボールの進化は凄まじく、アディダス社「ペリアス」「ロテイ

ロ」からは全く評価が変わってきていますよね。

このボールの進化にともない、ロテイロを使用したユーロ2004ではディフ

レクティング・パンチングの技術の高いGKが大活躍しました。

特に2006W杯の使用球アディダス社「チームガイスト」はボールの歴史
が変わるような大きな進化だったと思います。

2006W杯では、川口GKが1st-GKに選ばれましたが、ディフレクティング

パンチングに優れた川口さんが選ばれたのはボールの進化への対応にも

あるように僕は感じてます。

 ※ガイストのレプリカが3000~5000円くらいで販売されていますが
  本当の公式球は全く違うボールですね。1万円以上はしてます。


●まず「空気圧」
いままでのボールは「1気圧」入れると「石」のような硬さがありましたよね。
冬のトレーニングなんかでカラダが温まらない内にボールを蹴ると拷問のよ
うな痛みを感じたモノです。(^^;
ガイストは1気圧になっても、いままでのボールの0.7気圧くらいに感じます。
「サクッ!」と足がボールにのめり込む感覚があります。
以前は「無回転ボール」と呼ばれる「ブレ球」を蹴るには相当なキックセンス
が必要だったのですが、ガイストは僕のような素人でも無回転ボールにするこ
とができます。
これは、ガイストの構造が足がのめり込むようなボールになったため「無回転
ボール」のポイントである「押し出すようにして蹴る」ということがわりと容易に

なったんだと思います。
ガイストでなくとも、ボールの気圧を抜いて軟らかくすると無回転ボールが蹴
りやすくなるというのと同じ理由だと思います。


●次に「ボール表面」
「アンダーグラスプリント」といわれる技術だそうですが、ボール表面に特
殊加工が施されていて、ボール表面の磨耗が軽減されています。
コレがGKにとってはクセ者。
「キャッチした!」と思った瞬間、手を滑りぬけることが多くなりました。
「胸に抱えた」と思っても「ツルン」と前にこぼれる・・・僕だけかな(^^;


U15の公式戦になると試合球にチームガイストが採用されています。
ですのでU15GKの日常のトレーニングではチームガイストを必ず使用し
ます。
しかし、地方の大会では縫いボールが採用されることがありますので、その
場合に備えてアディダス社「フィーバノバ」の公式球もトレーニングに使用
します。
フィーバノバは「最期の縫いボール」って感じですね。
今までの縫いボールの中でも反発力に優れていて重量感があります。
チームガイストとはキャッチの時にかかる荷重が違います。
1気圧にしたボールを受けると「ズシッ!」とカラダの芯にボールの重さを
感じます。
アンダーハンドキャッチをしくじると、胸に当たった衝撃で「ウッ!」と
叫んでしまうことがあります。(^^;


なんだか話が長くなってしまいましたが、GKトレでは最新の公式試合球で
のトレーニングが必要
って思います。


ひとつ不思議に思っていることがあります。
チームガイストと同じ素材・構造の4号球ってないんですよね。
ゴールデンエイジと呼ばれる世代にこそ、この進化したボールでトレーニン
グさせてあげられたらと思うんですが・・・
10歳で無回転ボールが蹴れたら日本は変わりますよね。

2006FIFAワールドカップ+チームガイスト 5号球〓特価〓

始めてしまいました

GK未経験、さらに40歳という「ご高齢」でGKコーチを始めてしまった僕

ですが、その奥深さにすっかりハマってしまいました。

コーチングの勉強のためなら、ヘソクリをはたいて日本のどこにでも飛

んで行ってました。

JFAの「GKプロジェクト」が始まって、GKコーチのライセンス講習を受

けるためには「C級ライセンス」が必要なことを知り2005年末に取得。

今年に入って早速、2006年GK-C級コーチライセンス講習に応募。

「ライセンスはいらないから、とにかく受けさせて欲しい」と人生で最大の

アピールをJFAに提出。

260人近い申請者の中から90名の受講者のひとりに選んでいただけ

ました。(JFAに感謝!)

しかし、よくよく考えると僕のような人間より、GKライセンス取得に相応

しい人が講習を受けられない現実があるワケでそういう無念の想いの

先生方に失礼にならないような活動をしていかないといけないんじゃな

いかと思いました。

その活動のひとつがこの「ブログ」

どういう形を残していけるか、はたまた残せないかはわからないけれど、

少なくとも一歩動くことが子供達の前で「コーチ」として立つ自分には必

要だと思ってます。

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