この写真は、私が学生の頃に撮影した作品です。
当時、写真業界はフィルムとデジタルの過渡期まっただ中で、今みたいな2000万画素のデジカメなんぞ存在しない時代でした。
プロ用の一眼レフデジカメですら、500~600万画素の時代です。
1000万画素を越えるカメラは、あったにはあったものの、超がつくほど高嶺の華でした。
そんな頃、デジタルで何か作品は出来ないかと模索していた所、手近にあったフラットベットスキャナが目にとまりました。
その頃、4×5カメラ(蛇腹のカメラでシノゴと呼ばれるカメラ)にスキャナの様なパーツ(デジタルカメラバック)を取り付けて、撮影するのが、画素数的には最高のクオリティーとさせていた時代だったので、このままスキャナでスキャンしたら良いのではないか・・・というアイデアを思いつきました。
私が持っていたフラットベットスキャナはEPSONのGT-7600Uという機種で、1200dpiでスキャン出来る物でした。
dpiとは、Dot Per Inchの略で、1inch四方の中に1200dot入って居ると言う意味です。
1200dpiを画素に直してみると、1inchは25.4mmなので、1200÷25.4=47.2/平方ミリ
これをA4サイズの大きさを掛けて見ると・・・
長辺 47.2×297mm=14,018
短辺 47.2×210mm=9,912
画素 9912×14018=138,946,416
何と約1億4千万画素になります!
コレはものすごいデジタルカメラを見つけてしまったようです。
早速、物を置いてスキャン。
延々とスキャンが終わらず、PCに取り込むまでに1時間ぐらいかかりました。
そしてPCがダウン。
やっぱり1億4千万画素は伊達じゃない!
気を取り直して、フルスペックではなく、4分の一くらいのスペックで再度撮影。
今度は無事に取り込みが出来、3000万画素ほどの写真になりました。
もちろん解像度は当時のデジカメの何倍も良いので、画像も当然綺麗。
この実験で得られた結果を基に、被写体を探し、被写体の後ろが暗くなってしまうのを防ぐため、
被写体の上から照明を当てます。
そして出来たのが、上の写真。
このシリーズは何枚も撮影して、学生仲間のグループ展にも出品しました。
大判出力して出品したのですが、画像の荒れの無いとても綺麗なプリントにすることが出来ました。
最近のスキャナでも十分出来るので、興味のある方は試して見て下さい。
ちなみに、今のスキャナは3600dpi位なので、
3600÷25.4=141.7
141.7×297=42,085
141.7×210=39,757
39757×42085=1,252,323,345
なんと約12億5千万画素になります。
確実にパソコンが悲鳴を上げますので、決してフルスペックでは撮影しないよう、ご注意下さい。笑