アゲハの小説執筆

アゲハの小説執筆

1~3分で読める超短編小説を書いています。
無趣味な方、必見。
多忙で読書できない方、朗報です。
短いのにオチがあって、面白いものを書いています。
よろしくです。
(注意)投稿作品は、コピペ防止のために画像で投稿しております。

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昨日はいささか飲みすぎたようだ。

若干酒が残っているのかもしれない、

頭はガンガンするし、ハンドルを握る手にも力が入らなかった。

こんなんじゃダメだ。

しっかりしろ。

オレは自分に言い聞かせて、シートに深く腰を掛け直した。

目の前のガラス越しに、見慣れた光景が過ぎ去ってゆく。

大音量の音楽が鳴っているにも拘わらず、

眠気でまぶたが閉じそうになる。

必死に堪えようとするが、

何度か強弱を付けて襲い掛かってくる睡魔に、

ほんの一瞬意識が途切れた。

いかん!

慌ててまぶたを開けると、

目の前には……

うわっ、当たる!

身体が強張り、足に力が入る。

景色がスローモーションになり、

ガラス越しの画面には、7が三つ揃っていた。
 

前回の投稿から、ずいぶん間が空いてしまいました。

これからは気合を入れて頑張っていきますよ~!

ショートショート。

 

今回は、福袋です。

では、お楽しみください。

 

 

・リアル福袋についてのあれこれ

 

 

「福袋買いに行こうか!」

突然、マサシが言い出した。

タクミ、ショウタ、マサシ、幼馴染の中学生三人組は、

地元の神社で初詣を済ませ、今から街に繰り出そうとしていた。

「ええ? バカだなお前、福袋なんて単なる在庫処分品の詰め合わせだぜ」

タクミはそう言ってマサシの提案をばっさりと切り捨てる。

「それに自分の気に入るモノが入ってるとは限らないんだぞ。

せっかく、お年玉貰ったばっかなのに、金をドブに捨てるようなもんだよ」

言い終えたタクミは、やれやれとため息をついた。

だがマサシは、気にも留めないようすで言い返す。

「いいじゃん。今、ここに三人いるんだからさ。

みんなで一つずつ買って、あとで中身を広げて、

それぞれが、好きなモノを選べばいいんだって。

な? そう考えたら面白そうだろ?」

「だからぁ――」

タクミの反論を遮るように、横からショウタの声が被る。

「なるほど、それならいいかもしれないね」

いつもは大人しいショウタが、珍しく頬を紅潮させていた。

どうやらマサシの案に大賛成のようだ。

「ほら」 味方を得たマサシは得意げにあごを反らせる。

「2対1だ。じゃ、多数決で決定ー!」

「ちぇっ。分かったよ。お前らあとで文句言っても知らないからな」

「ハイハイ。よし、じゃ急ごうぜ」

マサシはタクミたちの手をガッチリと掴み、駅に向かって走りだした。


   ☆     ☆     ☆
 

開店20分前にお目当ての店に着いた。

ザ・ビレッジ・バガボンド。

新品輸入衣料に古着、雑貨、家具、書籍など、

ちょっとひねった品揃えで、若者に人気の店だ。

ガラス扉の前には、既に10人くらいの先客がいた。

「なんとか間に合ったな」

「良かったー」

「お前ら! 早く並べ並べ」

三人は列の後から身を乗り出すようにしてガラスの内側を覗く。

ごちゃごちゃとした売り場では、店員たちが忙しなくセールの準備をしている。

レジ近くの、ワゴンの上には、福袋が山盛りになっていた。

「ねぇねぇ、あれどういう意味だろう?」

ショウタがガラスの内側を指差しながら声を上げた。

タクミは目を細める。

積み上がった赤い紙袋の前面には、白抜き文字で「ザ・リアル福袋!」と大書されていた。

「おい、リアルってなんだ?」

「なにがリアルなんだろう?」

「そうだなぁ。うーん……」 タクミは腕組みをして唸る。

「多分ほら、本気で福を呼びます! とか、

ガチでいい商品を詰め込んでます! とかさ、そんなアピールじゃね?」

「そっか。やる気まんまんな感じだね」

ショウタは嬉しそうに頬を膨らませた。

「さぁそろそろ開くぞ。お前ら用意はいいか?」

マサシは目を爛々と光らせ、ジャンパーを腕まくりしている。

タクミが腕時計に目をやると同時に、扉の隙間から四つ打ちのビートがこぼれだす。

店内に音楽が鳴り始めたようだ。

洒落た恰好のヒゲの店員が二人、ガラス扉を静かに開けた。

タクミたちは脱兎のごとく猛ダッシュした。

「走らないでくださーい!」

背中に声を浴びせられる。

当然。誰も聞いてない。

「よっしゃー!」

やがて、三人の手が高々と掲げられた。


   ☆     ☆     ☆


タクミたち三人は福袋をぶら下げたまま、街外れにある公園へ来ていた。

二つ並ぶベンチの一つに陣取ると、各々が袋の口を破り、商品を取り出し始める。

ボロいスニーカーやら、エロいキーホルダーやら、グロいTシャツまで、

マサシとショウタの福袋からは、ザクザクと商品が転がり出してくる。

「すげー!」

「マジで、すげーなオイ!」

一方、タクミだけが、なかなか袋の封を開けられずにいた。

「クソ。何だこれ? やたら封が厳重なんだけど」

「あ、これ使えよ」

マサシからタクミに、福袋から出てきたアーミーナイフが手渡される。

「サンキュ……お。開いた、開いた」

タクミが勢い込んで、半端に開けた袋を逆さまにすると――

ぼとり。

どろっとした液体と共に、赤黒い物体が数個、ベンチに転がった。

「わ! な、なんだ、これ」

タクミは大声を上げた。

マサシとショウタの目がベンチ上の物体に注がれる。

「ひっ」 ショウタは声にならない声を上げ、ベンチから転げ落ちる。

「お、おいタク、これ人の耳じゃねーか!」

マサシは飛び上がってベンチから離れた。

「うぉぉぉおぉおぉおぉおーっ!」

三人の雄たけびが公園中に響き渡る。

「こ、これ、鼻だよ!」

ショウタが腰を抜かしたまま三角の物体を指差す。

「なんだ、このぐっちゃぐちゃでどろどろのは、まさか……目ん玉か!?」

マサシの声で、固まっていたタクミは急に我に返った。

まるでバネが弾けたように、まだ重みを残していた福袋を、地面に放りだす。

……。

カサリ。

土の上で紙袋が震える。

だが、風は吹いていない。

公園の中の全てが動きを止める。

静寂。

やがて、紙袋がもぞもぞと動き出した。

「うわぁあああああぁあぁああああああああああっ」

金縛りが解けたマサシとショウタは急に走り出した。

あ、おい!

タクミは必死に呼び止めようとしたが、声にならない。

二人は転がるようにして、公園の出口から飛び出してゆく。

一人取り残されたタクミは福袋から目が離せなかった。

袋の口がガサリと音を立て、中からゆっくりと血だらけの手首が出てきた。

うぁああああ ああ あ――

声が出せない。動けない。目を瞑ることも出来ない。

ガサリ、ガサリ、

手首は爪の長い指先を器用に使い、地面を必死に掻いている。

いつのまにか、もう、肘まで姿を見せていた。

色白の肌に赤黒い血がべっとりと付いている。

その時、タクミの目が、袋の文字を捉えた。

「ザ・リアル福笑!」

……

わ、笑えねーよ……

袋の口がぶわりと大きくたわんだ。

まるで出産。いまにも頭が産まれ出ようとしている。

真っ黒な髪の中心に綺麗なつむじが見えた。

女、女だ……

黒髪の女は顔を上げた。

タクミは目を見開く。

そこで記憶は途切れた。
 

 

ご覧いただきありがとうございます。

知人との合作のため、割と早く書けました。

2作目です。

そうぞよろしく。

 

 

 

警備員のアルバイトを始めて一週間。

やっと仕事にも慣れてきた。

だが一日中道路の上で立ちっぱなし。

足腰には疲れが相当キテる。

そして何よりも最大の敵は――

暑さだ。

今日もひたすらに暑かった。

まったく太陽の容赦のなさときたら!

焦げてしまうかと思った。

まだ五月なのにこの調子だと、夏場は一体どうなるのだろう。

はっきり言って不安です。

仕事が終わり、事務所へ向かうハイエースに揺られながら、

僕は先輩の宮本さんに相談してみた。

「夏場に体力が持つかどうか自信が……」

「何言っとる! 若えもんがよ」

宮本さんは狭い後部座席で器用に腕を畳み、僕の背中をバシンと叩いた。

差し込む夕陽のビームの中。埃が舞った。

「よし。スタミナつけてやるから今日はウチに寄りな。

故郷の高知からカツオを送ってきとるきに」

僕は気乗りがしなかったのだが、

断りきれずに宮本さんの部屋へお邪魔した。

木造二階建ての寂れたアパート。

中へ入ると三畳ほどのキッチンに六畳の和室。

砂壁に寄せられたちゃぶ台。敷きっぱなしの薄い布団。

「ちょいと待ってろよ」

宮本さんは僕を台所に立たせたまま、布団を投げ飛ばすようにして畳んだ。

そのままの流れでちゃぶ台を部屋の真中にセットする。

「兄ちゃん、さっき腰が痛いって言ってたな。

俺もそうなんだ。まぁこの仕事はしょうがねぇよ。職業病だな」

宮本さんはそう言うと、部屋の隅から折りたたみ式の椅子を出してきた。

キャンプのときに使うようなナイロン製のディレクターズチェアだ。

「兄ちゃん。今日は客人だからこれに座りな。

座布団に座るより椅子の方が楽だろ?」

「いいですいいです!」

僕は手を振って辞退した。口ぶりは荒っぽいが優しい人だ。

「そうか? なら俺が座るよ」

宮本さんは、ハァー疲れたなーオイ。

などと声を出しながら椅子に腰を下ろした。

「やっぱりよ。狭い部屋で暮らすには折りたためるモノが一番よ。

ちゃぶ台、椅子、布団。 折りたたみさえすりゃ場所を取らねぇからな。

もし、この部屋にベッドでも置いてみな。

俺とベッド、どっちが部屋の主だか分かりゃしねぇ」

「そりゃそうですね」

苦笑いした僕はすっと部屋を見回して続けた。

「ところで宮本さん、ご結婚は――」

「ご結婚? ご結婚はなあ。ああ、してましたよ。

してたんだが、逃げられちまってなぁ……、

まぁこんな狭い部屋じゃ、女房なんて居ても邪魔なだけだからよ」

そう言うと、ずずっと洟をすすり、日焼けで真っ黒な顔をくしゃっとしかめる。

「女房なんて、女房なんてよ……」

強がりなのだろう。きっと寂しいはずだ。

「でもいいんだ、今では――」

宮本さんは言いかけて、ごそごそとポケットを探る。

ま、まさか……

「――これよ」

出てきたのは折りたたまれた紙片。

宮本さんは笑顔でそれを開いてみせる。

デリヘルのチラシだった。

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

第一作目の超短編小説をお届けします。

知人との協力で執筆しています。

それもあるんですが、読書も小説を書くのも好きなので、

いいものを数多く残していきたいですね。

では、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 締め切り

 

 人生の締め切りが迫っていた。
 別に締め切りを無視して悠々と暮らしていたわけではない。ただ知らなかっただけだ。
 この時の俺はまだ30歳。死などまったく予期していなかった。
 締め切り直前になっていきなり「編集者」と名乗る男から電話がかかってきたのだ。
 なにを言っているのかさっぱり分からないだろう?
 心配しなくてもいい。俺自身もよく分かっていない。
 しかも俺の編集者とやらは担当している人間が多いらしく運悪く何人かの締め切りが重なったせいで俺へ連絡するのが遅れたなどとみっともない言いわけをする。そんなこと知ったことか。

 編集者によると俺は決められた人生のイベントをまだ半分しかクリアしていないそうだ。
 なのに俺の命はあと一週間しかない。 らしい。
 もしイベントをオールクリアできずに締め切りを迎えたらもれなく地獄行きだと言う。
 だがたった一週間でいったいなにをどうしろと言うのだ。
 たしかに俺は結婚もしていないし子供もいない。
 仕事にしたってまだまだ平社員の身だ。それがどうした。スローペースでなにが悪い。糞っ。
 打つ手もなく悪態をついているうちに締め切り当日になってしまった。
 俺がぶうぶう文句をたれると編集者は分かりました。ではカンヅメでいきましょうとあっさり言った。

 急遽、俺は高級ホテルの一室でカンヅメになった。
 部屋に入るなりドアがノックされる。見知らぬ女が駆け込んできた。
「わたしがあなたの妻です!」
 なんだそれは。唐突すぎる。俺が呆気に取られていると、
「あなた! たいへん!」 今度はその俺の妻とやらが目をまんまるにして窓の方を指差した。 
 俺は思わず振り返った。なにかがものすごい勢いでこちらに向かって一直線に飛んでくる。
 いかん。このまま窓を突き破られたら、俺も妻もガラスの破片で怪我をしてしまう。
「伏せろ!」 俺は妻にそう叫んで窓を開けた。吹き込んできた突風のあおりを受けて俺はひっくり返ってしまった。
 間髪を入れず翼を広げたコウノトリが飛び込んでくる。
 コウノトリは床に伸びた俺の真上を滑空し、ずさーっとヘッドスライディングするような体でベッドに胴体着陸した。
 ハードランディングの衝撃で首にぶらさげていたバスケットからなにかが転がり出した。
 なんと赤ん坊だった。
 ダンゴ虫のように丸まりコロコロとベッドの上を転がった赤ん坊は、ヘッドボードで頭をぶつけて止まった。
 ゴンとかわいた音がした。直後、けたたましい産声が部屋中に響き渡った。
「あなた! わたしたちの子よ!」
 妻が赤ん坊を抱き上げ、歓喜の声を上げる。
 ジェットコースターどころではない。いくらなんでも展開が早すぎる。脚本家はいったい誰だ。
 頭を抱えたくなったが、とりあえず赤ん坊には適当に名前を付けておいた。

 クリスマス、誕生日、その他もろもろの記念日。入学式に運動会に卒業式。
 盆に正月。父の死、母の死。転職、昇進、そして定年。
 色とりどりの景色がスライドショーのように目の前を移りゆき、思い出が足あとのように脳に刻み込まれてゆく。

 少しは休ませてくれよ。そう言いたかった。
 席を外した俺はつめたい水で顔を洗う。
 洗面台の鏡で見ると、顔中見事に皺だらけ、頭は総白髪になっていた。

 しかしまあ。悪い人生ではないか。少なくとも孤独ではないのだから。
 俺は鏡の中の自分に向かって呟く。
 それに、禿げなくてよかったじゃないか。
 
 部屋に戻るとノックの音がした。
「失礼します」
 編集者がでかいカートを押しながら入ってくる。
 カートの上には当たり前のように棺桶が載っている。

 不思議と覚悟はできていた。
 泣き叫ぶ妻をぎゅっと抱きしめ、立派に育った息子にあとは頼んだぞ、と穏やかに告げる。
 俺は年老いて衰弱したコウノトリを胸に抱え、棺桶の中にそっと横たわった。
 閉じてゆく棺桶の隙間から編集者に尋ねる。

「なぁ、けっきょく俺は、締め切りに間に合ったのか?」

「ギリギリセーフです」

 蓋は閉まり、すべてが光に包まれた。






 

 

 

現在、ちょっとしたニートでございます。

そういうわけで、今のうちに活動を始め、できることをやっておきたいと思うのです。

ショートショート小説を書いていきます。

1~3分で読めるものです。

ちょっとした時間に楽しめるものを。

良質なものを目指します。

 

 

よろしくおねがいします。

 

 

 

以下は、最初のプロフィール設定でインプットしました。

まじかるクラウン Q1.ニックネームは?

ノアゲハ です。

よろしくお願いします。

ラブ Q2.最近のマイブームは?

読書、瞑想、たまに日記や記録などのPC記録。

バナナ Q1.好きな食べ物は?

チョコなどの洋菓子、駄菓子

 

 

熊しっぽ熊からだ熊からだ熊あたまクマムシくん音符