前回もう何もできない(1)
続きです。
続きです。
あれから入院手続きをして夜になっていた。
入院する部屋は個室がいいか大部屋がいいか希望を聞かれたので、入院した事も無かったし、1週間だったから個室で構わないと伝えた。
入院部屋に入ると母は「仕事どうしよう」と不安に思っていたので、私が職場に1ヶ月休みにして貰ったから大丈夫だよ。と伝えると安心し、職場の人に電話したいって言っていたけど、部屋では電話出来ないし、会社の人が伝えてくれてるから安心してと促した。
それから2日後、病院から電話が来た。
「あの…大変申し訳にくいのですが、お母様が夜中にトイレを探して見つからなかったのか、粗相をいたしまして。個室のソファーに股を広げた状態でいらっしゃいまして…この先ベッドから落ちる危険性もあるので、身体を拘束させて頂きます。」と突然電話で伝えられた。
えっ…
突然の病院からの報告に戸惑いを隠せない…
昼間病院に行くと、母は腰を拘束されていた。
股には尿道カテーテルとオムツが装着されており、更に母は何故か意識が朦朧とし、話が出来なくなっていた…。
時折唯一話せる言葉は頭が痛いとずっと言って、自分から話す言葉は意味不明な事をずっと言っていた。
涙をこらえながら「また来るからね」というと頷いた。
そこから1週間経っても、退院の気配はなく、その後、姉が高知から母に会いに来た。
変わり果てた母の様子と父を見て、泣きながらトイレに走っていった。
そこから、医師に呼ばれMRIを撮った結果を報告された。
医師「お母様は乳がんと肺がんの疑いがあります。乳がんはこちらの病院で細胞診をして判断させて頂きます。」
いきなり別の病名を告げられ戸惑う一同。
父「…一気に出てきちゃったな。ちなみに意識が朦朧として話がおかしな感じになってるのは何故ですか?」
医師「まぁ、認知症でしょう」
認知症…?
いやいやいや…
認知症でそんなに一気に進行するとは思えない。
私「入院するとよくある【せん妄】ではないんですか?」
医師「せん妄は興奮状態になるんですが、至ってお母様は大人しいので認知症ですね。」
我々は納得いかなかった。
認知症にしたとしても、会話が意味不明になるほど一気に進行するとは思えない。
家族はみんな納得はいかなかった。
姉「あの。この診断に納得がいかないので、セカンドオピニオンを希望したいです。」
医師は戸惑いながらも「あ、あ、あぁ。構わないですよ。」
それから1週間後乳房の細胞診の結果が出た。
【乳がんステージ1】
医師「乳房を全摘すれば抗がん剤もいらないし、手術しましょう。考えておいて下さい。」
父「本人の意識が朦朧としているのに、それは無い。考えられない。この意識が朦朧としてる原因が知りたい。」
医師「まぁ、認知症もありますからね。」
いやいや、納得いかない。
医師との会話は高知の姉にも聞いて貰う為に全て録音していた。
こんな数週間で話せなくなる原因は何なんだ…。
父「脳に異常はないんですか?」
医師「過去に小さな脳梗塞はしてますが、近々ではないですね。」
やはりセカンドオピニオンだな。
そう家族で決めようとその日は病院を後にした。
それから病院から電話が掛かってきた。
看護師「お母様の事で医師からお話があるという事です。病院に来て下さい。」
父と私は病院に向かった
医師「お母様はもしかしたら、脳炎に掛かってる可能性があります。あの日のお話以降気になりまして、脊髄から髄液を取りました。緊急で脳炎を見て貰える病院に転院します。」
母が話せなくなった原因が分かってホッとしたのと同時に2週間ももしかしたら脳炎を放置されていたのでは…?と不安に変わった。
数日後、脳神経の病院に転院が決まった。
次回に続く。
