毎年、一日違いではあれ新年を迎えるとなぜか新鮮な思いがしたものですが、今年は不思議にそれがなくただ時間の続きの新年でした。
人生に慣れすぎてしまったのでしょうか。

中島みゆきの歌に「体の中を流れる涙」という曲があります。
”涙が体の中を流れていて、どこを切っても涙が落ちる。
涙が私を動かしている、私は涙でできている。”というのです。
確かにあまりに悲しい時には体のどこを押されても泣いてしまう、ということがあるのではないでしょうか。
ただ私の場合、涙が体の中を流れているという認識はなかったように思います。
そして、浮かんだのは母でした。
母の一生を考えますと、なんて悲しいことが多かったのかしらとの思いが走るのですが、当の母は常に笑顔だったのです。
そして子供の私に、女の子はいつも笑顔よ、と幾度も繰り返し言い聞かせておりました。
今考えますと、あまりに悲しみが多く笑顔になることで活力を産み出していたのではないかと思います。
母の一言一言、子供のころ無邪気に聞いていたものが今になって大きな意味をなしております。
49歳という若さで人生を終えた母を思い起こすことがこのところめっきり多くなり、そこにこの歌が耳に入ってきたのでした。

娘に新年の目標を聞かれ、「何もないかも」などと答えてしまったのですが、今この曲を聴きながら母に思いを馳せ「笑顔」をより強く意識してみようかと思いました。

因みに母の大きな悲しみの一つは、同人誌第七号に書かせていただきました。