それから二人は調子が出ません。つい遠い生まれ育った村のかあちゃんのことを思い出してしまいました。旅人に襲いかかるのも遅くなりがちで、だんだん通行人を逃すようになりました。つい、年寄りのおばさんではないかを襲う前に見たくなってしまったのです。そしてついにかんきちが言いました。「これじゃあ、俺たちが餓えちまう。俺は村に降りてこれからは真面目に働くことにする」りゅうたは迫力もあったし体も大きかったので山賊を一人でも続けたかったけれども、かんきちの器用な武器や道具なしではやはり難しそなので、「しかたねぇ。ワシも村に降りて働くことにする」と言いました。* * *「よし、じゃあ、どっちが先に大金持ちの長者になるか、勝負じゃ！」「よっしゃ、そういうことなら絶対に負けられねぇ！ワシは村一番の高い宿で働いてがんがん稼ぐことにする！」「よし、俺は手が器用だから、包丁職人になる。慣れるまでは時間がかかるが、名をあげれば儲かるにちげえねえ！」そういって、二人は少し離れた少しにぎやかな宿場の村に降りていきました。村に降りた二人は仕事を探しました。しかし、もと山賊のがらの悪さがたたってか、なかなか仕事にありつきません。そのとき二人は、あの山道で会った年寄りのおばさんを思い出して、あのおばさんのように頼みこむようにしました。「遠い村に残したかあちゃんがいるけえ、そのかあちゃんとの約束のためになんとかして働かなきゃいかんのです。下働きからでいいから、働かせてくらさい！」そう聞くと、村の人もむげに断れません。「それなら仕方ねえな、下働きからやらせてやるから、真面目にしっかり働けよ！絶対に迷惑をかけるんじゃねえぞ！」といって働かせてくれたのでした。そうして、思い通りにりゅうたは高級な宿で、かんきちは包丁屋の仕事をえたのでした。(つづく)= = =メルマガやってます！『ビジネスマンのための修行マガジン ～時空超越時代の生き残り術～』http://www.mag2.com/m/0001596356.html月2回配信（第2，第4木曜日）で月額997円です。メルマガ購読の方は、私の開催している瞑想会が1000円引きになります！（詳しくはお問い合わせください）月２で「アート会」という瞑想会をやってます。集合瞑想形式で、動の瞑想や静の瞑想をやってます。楽しむことを重視し、そっちがメインなんじゃないかという疑いありのインドカレー食事会付きです。ご興味ある方は、下の Facebook ページから参加申込してください！https://www.facebook.com/ArtOfGap↓押してもらえると他の人に見てもらったりしてもらえるみたいなので、よろしければポチっと押してください！
白峯のノート
...