卒業旅行1日目。

暑い。とてつもなく暑い。
セミの声がする中、目覚めたのは正午過ぎ。全く、これから旅行に行くとは思えないほどゆっくりな段取りだ。

バッグパックにブチ込んだ基本的な旅の持ち物の他に、ちょっと変わった持ち物が2個。
1個は、無印のノート。これは、道端で出会った人に「〇〇市」と筆跡を残して頂くため。
もぉ1個は、旅日記のURLを載せた名刺。これは、卒業旅行に携わって頂いた証を渡すため。
準備は整った。
いよいよ、出発。

「日本環状線」スタート。

@大阪駅前歩道橋上。
ここは、伝説の「レシートすごろく」のスタート地点でもあった。俺にとっては、まさに聖地。そんな場所でこの企画を始められるなんて、まるで甲子園で野球をするよぉな感覚だ。
さて、誰かに「N市」へ案内してもらおぉ。

しかし、せいぜいバイトでのティッシュ配りの経験だけでは、通行人に喋りかけることへの抵抗感は拭えない。
それ以前に、こんなに緊張するものか。路上販売の人が、珍しい目で俺を見る。その横で歌うストリートミュージシャン。「そぉ、今は俺もパフォーマーやん!!!」そぉ思いはするものの、歩道橋を降りたり登ったり。
慣れないことをすると、大概こんな姿を曝すことになる。

もぉ、誰でもいい。
意を決し、よぉやく1人目の通行人に声を掛ける。若いお兄さん。
俺:「すいませ~ん、僕とある大学の学生で、とある企画をやってるんですけど、もし今お時間ございましたらご協力頂けますか???」
兄:「なんすか???」
何と、1人目で話を聞いてもらえた。
俺:「えっとね、頭文字が『なにぬねの』から始まる…」
兄:「ナンパっすか???ゲイっすか???」
俺:「ちゃうんですちゃうんです!!!」
思わぬ返しに、一瞬戸惑う。
兄:「嘘っすよ!!!笑。なんすか???」
もぉ、カランでるのかカラまれてるのか分からない。緊張の一瞬で、これは洒落にならない。とりあえず「N市」を連想してもらおぉ。
俺:「『なにぬねの』から始まる日本の市町村を一ヶ所連想して欲しいのですが???」
兄:「どこでもいいんすか???」
俺:「はい、どこでも!!!」
一瞬の静寂。
兄:「…えっと、、、(NNN)!!!」
俺:「おぉぉぉぉ!!!(NNN)ですか!!じゃぁ、このノートにバーンと(NNN)って書いて下さい」
サラサラサラッと。
兄:「これでいいっすか???」
俺:「はい、全然これで!!!」
さて、ここで企画説明をして、証を渡そぉと思ったのだが、お兄さんは急いでいた様子で、足早に去って行ってしまった。
最後に、「頑張って下さい!!!」と一言言い残して。
この一言に、報われた気がした。
あのお兄さん、じっくり喋ったら絶対オモロい人なんやろぉな。

この歩道橋の上で過ごした時間が、物凄くあっと言う間に感じた。
しかし、気付けばもぉ夜の7時。

良くも悪くも、これでまずは最初の行き先が決まった訳だ。
その後ダッシュで大阪駅へ直行し、鈍行電車で(NNN)市へと向かったのである。

「俺、ほんまに始めてるやん!!!」

続く。
大変お待たせ致しました。
俺の一人旅企画の内容が、いよいよ日の目を浴びる時が来ました。
早速、発表させて頂きます。



【タイトル】
バグリアルーロの卒業旅行
~日本環状線~

【概要】
人間誰もが「イニシャル」を持っているよぉに、全ての「街」にもイニシャルがある。
これは、そんな「街のイニシャル」に着目すると同時に、目的地の決定を見知らぬ人々に委ねながら旅をする、一種の阿呆企画である。

【ルール】
我が地元である大阪市(つまり「O市」)からスタート。
⇒大阪駅周辺で、通行人に「Nから始まる日本の市町村」を1ヶ所連想してもらい、その場所へ移動する。
⇒「N市」に着いたら、次は「Mから始まる市町村」を聞き、同様に進む。
⇒「O」からリバースしたアルファベット順(O→N→M→L→K→…→C→B→A→Z→Y→…→P→O)に一周し、最終的に「O」で大阪市に戻ることが出来たらゴール。

【注意】
・言われた場所には必ず行かなければならない。
・日本語に無い音「L」「Q」「V」「X」の番が来た時は、その場で適当に対応する。

【その他】
卒業旅行の模様は、「卒業旅行記」にて公開(毎週火曜25時頃更新、週によっては休止の場合あり)。



若干複雑なこのルールを、俺の文章力でちゃんと説明出来たのかは不安ですが、とりあえずは、「あ、コイツ旅するんや」って思って下されば結構です。

それでは、行って来ます。
2008年7月中旬、いつかの昼下がり。
その日俺は、過去に構成作家を志望していたと言うばふんどん氏と共に、学校の食堂にて企画会議を開いていた。一人旅への熱意が日に日に増して行く俺は、これから始めよぉとしている自らの旅企画の内容を、氏の手腕に委ねたのである。

―遡ること8年前。
とあるローカル番組の一企画・「レシートすごろく」のオモロさにハマってしまった当時まだ中学生の俺は、火曜の深夜が来るのを毎週毎週待ち焦がれたものだ。深夜番組ならではの安っぽいその映像と、レシート1枚に一喜一憂する陣内智則さんを拝めるその時間は、至福以外の何物でもなかった。

思えば、今の俺の中に強く在るこの一人旅への熱意は、もしかしたらあの頃に点火されたのかも知れない。
「俺も、こんなんやりたい」って。―

そして今生まれよぉとしている、俺の完全自己満足による旅企画。
その詳細は、近日発表。
乞わず御期待。