アドマイヤロイヤルは坂路で、トーコーレガーロ(3歳未勝利)を5馬身追いかける形のスタート。スムーズな追走から、瞬時にトップスピードに乗ると最後の急傾斜を力強い脚取りで駆け上がり、パートナーを3馬身突き放してフィニッシュした。タイムは計測不能だが、およそ53秒台中盤。集中力のある走りが印象に残った。
追い切りに乗った北沢(レースは安藤勝)は「動きは悪くない。テンは速くないけど、しまいの1ハロンは12秒ぐらいだろうね。先週も鋭く伸びたし、きょうも仕掛けてからの反応が良かった。休み明けのような感じはない」と状態の良さを強調した。
橋田調教師も納得の表情だ。「動きはしっかりしていた。久々だけど体もできている。まだ5歳でダート馬にしては若いので、上積みはあるでしょう。マイルを使っているけど、1800メートルでも対応できると思います」。
ダート重賞初挑戦となった前走の武蔵野Sは、メンバー最速の脚で3着。重賞のメンバーでも通用するところを見せた。2か月ぶりと間隔は空いたが、仕上がりに狂いはない。
「G1に使うためには賞金を加算しないと出られないからね。ここは本当に相手が強いが、いいレースをしてほしい」と橋田師。フェブラリーS出走への執念をにじませた。立ちはだかるのは、G1・5勝馬のエスポワールシチー。高い壁を乗り越え、大舞台へのパスポートを手に入れたい一戦だ。