ない!

ないないない!

どこを探しても、ない。

断じて、ない!






自宅の押入れにもクローゼット用の納戸にも

どこにもない。

実家の押入れにも天袋にも

着られなくなった服を入れる庭の倉庫の中にも、ない。






秋の声を聞いた頃から、ずっと、

どこかにあるハズ、と信じて探し続けてきた

秋冬物のワンピやスカート。




自分の中ではケッコウお気に入りの方の服たちワンピース

使用頻度が一番高い方から10着くらい…

ゴッソリない。




ないないない。

やっぱりない。



確かに去年も着ていた記憶があるのに

その後の足取りがヨウとしてつかめない。





ワタシ、あの服たちをどーしたんだぁ!?





絶望的な気分になる。

何より、自分がそれらの服をどうしたのか

全く思い出せないのが怖い。



ワタシの頭、どうなっちゃってるんだ!?







クリーニング店に出したことを忘れたのか?




そう思って、心当たりはないけれど

恐る恐る、自分が行ったコトのあるクリーニング店を訪ねてみた。





「あのぉ。ワタクシ、んたら.ん太郎と申すモノですが…

取り忘れの服トカ…残っていたりしま…せんよね?」



恥をしのんで、2軒まわったけれど、不発。

そして3軒目。

もうココしかない!と、最後の希望を託して飛び込んだ、

ちょっと遠方の、でも行ったコトはあるクリーニング店。




で…




「いえ。お預かりしたモノは、□年の◯月△日に、

すべて仕上がりをお渡し済み、ということになっておりますが…」





が…が…ガガーンガーン





ぢゃぁ、ワタシの服たちはドコに行っちゃったのさ!?


っていう疑問をそのおばちゃんにぶつけたくなりながら

一縷の望みも絶たれて

フラフラ、めまいすら感じながら帰ってきましたよ。





どうなってるんだ?




母か?

聞いても、知らんと言うけれど

しっかり者に見える母もトシだから

もしかして私が何かのはずみで、それらを実家に持ち込んでたとして

それを母が勝手に切り刻んだりして

別の服に補正したりとか、何かしちゃったことを、

母、忘れてるんじゃないのか?






…じゃないとしたら…

もしや、通りがかりの見知らぬクリーニング店に

ん太郎いつもの気まぐれで出して

そのことをキレイサッパリ、記憶の断片すらないくらいに

忘れてる、ってこともあり得るなぁ…






それとも。




わたしんちに忍び込んで、

お金は取らずに、服だけ数着盗んで行く泥棒がいたのか?




ストーカーか?






いやいや、もしかしたら、

わたしが自分で、ついうっかり間違えて、ゴミに出してしまったか?






抗がん剤副作用って、コワイ。

これが噂のケモブレインって奴か?

こんなにも真っ白に忘れるものなのか?






もう、こうなると

なくなった服が惜しいとか、着られなくて不便だとか

そういう問題を通り越して、オソロシクなってしまってね。

わたしは、どうなっちゃったんだ?って。





実は

ずっと、そのスッキリしない重い気分を引きずって、

この秋冬を過ごしていたんです。






それが…





こないだの日曜日、

その服たち、とつぜん姿を現して、アッサリ解決クラッカー

こんなトコにいたのね…っていうか。

そーだった、キミたち、ここに入ってたんだった。

ってね。





発見現場は…

実家の、ん太郎の部屋の、洋服ダンスの中汗




堂々と。逃げも隠れもせず。





え?なんで実家のタンスの中にあったかって?




それは簡単。




ん太郎、去年の秋冬は、実家で一部屋を当てがわれて

そこで暮らしていたのデス。




んで、洋服ダンスも、1つ、父用だったのを空けてくれて、

それを部屋に持ち込んで、使わせてもらってたのデス。




当然、使用頻度が高いモノから数着を持ち込んで

入れていたワケで…。





そーやった、そーやった。

このタンス、去年ワタシが使ってたんやった!





これだけ必死になって探していたくせに

なーんで、自分の部屋にあるタンスを

開けて見もしなかったのか…

去年、その部屋で過ごして、そのタンスを使ってたってコト、

どうして思い出しもしなかったのか…

謎は深まるばかりですがにひひ





ワタシの頭の中では、

去年、実家で過ごした件はキレイサッパリ消し去られ、

その洋服ダンスも、「これは父の背広用のタンス!」って決めつけて

全くノーマーク。素通りでした。




ああ。

そのタンスの向かい側の天袋に、

いい年した女が、何度よじのぼってゴソゴソ探してたコトでしょう。

そのタンスの横の押入れの奥に、何度もぐって

頭かくして尻かくさず状態で

お尻フリフリ、探してたコトでしょう。






敵は目の前にいたのね(^-^)/敵じゃないケド。





ってワケで。




ようやく、持っていたハズの服を取り戻し、

毎日の服に不自由しない生活になりました合格






だけど

解決したみたいで、メデタシ、メデタシ、って言いたいトコですが




ワタシの記憶がオカシイって件は

解決してないんですよねーあせる




でも、ま。

一件落着、といたしますか。
























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