あれは今から2年前
オーちゃんがやって来た!
ヤァ!ヤァ!ヤァ!
ムースと同じ日にレスキューされた
運命の子
5月の終わりの日だった
シェルターからオーちゃんを預かり
一年近く掛けて家庭犬としての基礎を
教えてくれた優しい預かりママが
オーちゃんを連れて来てくれて
我が家の生活が始まったオーちゃん
あの日
オーちゃんに悟られぬよう
そっと去った預かりママが戻ってくるのを
夜もずっとドアの方を向いて
待っていたオーちゃん
胸が痛くて
「こっちにおいで」も言えなかったよ
いま2年経って
一日じゅう全身で甘えてくる
オーちゃんだけど
きっとまだ預かりママさんの家の
広いウッドデッキや
咲き誇る花々を覚えているに違いない
苦手な散歩の途中でも
草花に顔をつけてうっとりするオーちゃん
よく晴れた日の
空気を楽しむオーちゃん
全力でオーちゃんを守ってくれた
預かりファミリーと離れ離れになり
オーちゃんは辛かったに違いない
だけど
オーちゃんに家ができれば
次の保護犬が
預かりファミリーのもとへ行ける
その子に家ができれば次の子も
幸せを掴むチャンスが増える
だからオーちゃん
寂しさと引き換えではあったけど
キミもほかのコを助けるお手伝いが
できたんだ
オーちゃん
偉かったねぇ
生まれた年すら分からない
オーちゃんだけど
仮ママのおうちで
生まれて初めて見た花々や草木は
それはそれは美しかっただろうなぁ
生まれて初めて青空を見たのは
いつだっただろう
閉じ込められた繁殖場で
ムースやほかのコと
触れ合えたことはあったのかな
温かい気持ちになったことはあった?
暑くて寒くて
ひもじくて
声帯まで切られて
おかあさんと叫ぶことも
できなかったんだよね
それでも
どこかに
預かりファミリーやわたしを
信じる心を残しておいてくれた
ありがとう
オーちゃん
ほんとに頑張って生き抜いたね
偉かったねぇ



