黒い荷物
空港の一番乗り。
飛行機は遅れて9時発になった。
香港の新しい空港のイスで横になって待った。
お昼の12時から9時間待った。
バングラディッシュDhaca行きのGateロビーに”彼ら”はいた。
荒々しいセロテープの音を聞く。
それもあちらこちらで世話しく。
手荷物を黒のビニール袋(ゴミ袋)に入れ、取っ手だけを出した状態で、これでもか!と言わんばかりに万遍なくセロテープでキツク巻き付ける。
なぜ?
ナイフで荷物を切られるのか?盗難防止か?
彼ら(本国人)がそこまでやるとしたら怖い話である。
搭乗時間が来てもGateは開かれない。先ほどの荷物が問題みたいだ。
航空会社の人が彼ら(30名グループ)と言い争っている。
彼らの荷物は見てもわかるほど重たそうだった。
バッグバンドが大の大人の肩に食い込んでいる。
預け荷物でも重さのことで一悶着あったというのに、手荷物はサイズ重視だから一見40kg超とは思えない。彼らの航空会社の人しか知らないだろう。
彼らはなんだかんだいって最後には機内に入ることが許されたみたいだ。
飛行機の過積載?
機長と副機長らしき人が客室でいろいろ黒い荷物の指導をしたり、水を配っていたりしている。
機内はややしょっぱいfoodの匂いがする。
私が小さいとき台湾の基隆港で見た担ぎ屋の飛行機版だ。
パワーを感じる。
航空会社の人がまた機内に乗り込んでイラついている。荷物のことを言いながら通路を歩いている。トランシーバーを持った逞しいオジさんが一番権力がある人みたいだ。
先ほどのぐるぐる巻き荷物。
あれは税関に見られたくないからじゃないかなー?可能性は大。
関税がかかる荷物といえば家電製品であることは十分あり得る。
機内は騒々しくアナウンスも聞こえない。
幅のある翼の飛行機がようやく動いた。
9時35分。外は雨。
飛行機は遅れて9時発になった。
香港の新しい空港のイスで横になって待った。
お昼の12時から9時間待った。
バングラディッシュDhaca行きのGateロビーに”彼ら”はいた。
荒々しいセロテープの音を聞く。
それもあちらこちらで世話しく。
手荷物を黒のビニール袋(ゴミ袋)に入れ、取っ手だけを出した状態で、これでもか!と言わんばかりに万遍なくセロテープでキツク巻き付ける。
なぜ?
ナイフで荷物を切られるのか?盗難防止か?
彼ら(本国人)がそこまでやるとしたら怖い話である。
搭乗時間が来てもGateは開かれない。先ほどの荷物が問題みたいだ。
航空会社の人が彼ら(30名グループ)と言い争っている。
彼らの荷物は見てもわかるほど重たそうだった。
バッグバンドが大の大人の肩に食い込んでいる。
預け荷物でも重さのことで一悶着あったというのに、手荷物はサイズ重視だから一見40kg超とは思えない。彼らの航空会社の人しか知らないだろう。
彼らはなんだかんだいって最後には機内に入ることが許されたみたいだ。
飛行機の過積載?
機長と副機長らしき人が客室でいろいろ黒い荷物の指導をしたり、水を配っていたりしている。
機内はややしょっぱいfoodの匂いがする。
私が小さいとき台湾の基隆港で見た担ぎ屋の飛行機版だ。
パワーを感じる。
航空会社の人がまた機内に乗り込んでイラついている。荷物のことを言いながら通路を歩いている。トランシーバーを持った逞しいオジさんが一番権力がある人みたいだ。
先ほどのぐるぐる巻き荷物。
あれは税関に見られたくないからじゃないかなー?可能性は大。
関税がかかる荷物といえば家電製品であることは十分あり得る。
機内は騒々しくアナウンスも聞こえない。
幅のある翼の飛行機がようやく動いた。
9時35分。外は雨。
都会の海
都会で聞く海の音は不思議なことに静かだ。Tajulはいい人みたいだ。
日本で塗装の仕事を二年やってたそうで、時給800円とはなんと低い!
聞いていて恥ずかしかった。申し訳ないとも思った。
日本語はほとんど忘れたと言っている。英語が話せる私だからここまでやってくれたと感じている。
日本人観光客は何かと警戒するからなのか。私も警戒はしているが、彼は大丈夫と思う。明日になれば分かることだ。
ー最終日 IN Hong Kongー
彼はイスラム教モスリムの事を大まかに教えてくれた。
チムサッチョイになぜ彼らインド系の人が多いのか考えてみれば近くにモスクがあるからだな。
お守りとしてレシ-トで折った折り鶴をあげた。
眠れなくて海へ行った。
午前二時、若者たちと友達になりたかったが、向こうはそっけない。
恐いんだろう。
中国から来たと思ったのか。それにしても都会の人は冷たく感じた。
来回車票
昨日の夜、香港についた。朝目が覚めてチケットを買うために宿から出た。
横断歩道が青になって人が渡りはじめる。
髪の黒いスーツ姿の男性。
金髪で色の白いバックパックを背負って歩いている女。
イスラム教だろうか、頭から白いものをかぶってサンダルを履いた婦人。
片手に買い物袋、子どもと手を握って歩いている。
香港がこれほど多民族だったかとびっくりした。
ビジネス街で安いチケットを手に入れようとインド人が多くいるチムサッチョイへ行ってうろついた。
話した人は香港人が多いが、インド行きのチケットをとる為、バングラディッシュ人と過ごす時間が長い。
宿泊の呼び込みたちがいつまでも話しかけてくるから
「私はチケットが欲しい」と言った。
その内の一人の中年香港人に話をきり出そうとすると客引きを諦めたのか、通りを歩いてくる三十代のインド系サラリーマンの男にその中年の男はチケットの話をした。
知り合いなのかサラリーマンは
「明日、案内するよ」と私に言ってきた。
夜とあって旅行社はどこもかしこも閉まっていた。
香港市内で宿など最初から泊まる気はなかった。できればすぐにでもチケットを手に入れて空港で寝るつもりだった。
結局一泊HK$130をどうにかHK$120に値切って、中年の香港人の紹介する宿に泊まった。
翌朝になってあのサラリーマンがカウンターにやって来た。
寝ている間にバッグを盗まれたとカウンターに言っている。
その彼と10時に合う約束をしていた。彼も同じ宿に泊まっていたんだとその時初めて知った。
名前はTajul、バングラディッシュ人。
US$2000とトラベラーズチェックを盗まれた様子だった。盗まれた話が本当かどうか怪しいと感じる私の直感と
「何かはじまったな」
という旅先の落とし穴のような気がしてならなかった。
管理人とひともんちゃくやっていた。何故か管理人がドアにキズがないか私と一緒に見てこいと言う。
あたかもTajulのfriendというような態度で私をせかした。
ドアに少しだけのキズはあった。
管理人はオオカミ少年の嘘がはじまったというような目つきで冷ややかだった。
その後の彼の態度がやけに開き直っていたせいか私は自分がはめられていて狙われているのではないかと心の中でずっと彼への不信感があった。
彼らがはじめから私を利用するつもりでいたのではないかと頭の中はそのことでいっぱいだった。
初朝からこれは香港ならではと思い、ちょっとカルチャーショックだった。
さっきまでお金が盗まれたと騒いでいた人とは思えない余裕の態度と仕事をしに香港にきたということも信じられない程私につきあってくれた。
一人でもチケットを探したが、どこもHK$2000高い。結局後で戻って彼の知っている旅行社(南アジア人しかこない)でチケットをHK$4300で決定した。
髪がボサボサでMA-1のジャンパー。3時間歩いて香港警察に三回職務質問された。歩いているだけでいきなり
『ID見せろ』だ。
パスポートを持っていてよかったと思う(当たり前なのだが)。
ー手ぶらで格好が良くないのは絶対止められるんだな!ー
飛行機はダッカ経由のカルカッタ行き、週2便月曜日と金曜日に飛んでいる。
今日は水曜日だ。金曜まで空港で泊まろう。
明日切符を取る予定だが、Tajulはスティンガーだからチケット紹介料のお金を請求されそうで少し不安だった。
請求しないならfriendだけど、日本人はこの場合請求された方が逆にせいせいすると思った。
あまりにも世話してくれるので私はそんな気持ちになった。
ーでもHK$100以上はやる気ないね!ー