三菱スペースジェット試験中の写真と講演会
昨日あいち航空ミュージアムにボランティアに行きました。午前中は隣接する名古屋空港ビルの展望デッキで写真を撮影し午後はミュージアムで三菱航空機の執行役員桝谷さんと鈴木名誉館長の対談「YS11からスペースジェットへ」を拝聴しました。名古屋空港ビルの展望デッキからの写真です。名古屋空港で試験中のスペースジェット10号機が駐機中であわてて写真をとりました。エンジンと電気系統の試験です。組み立て工場内ではエンジンは回せないそうです。名古屋空港のデッキから初めて撮影できました。午後のスペースジェットについての講演ですが、桝谷さんのお話が大変上手で楽しく聞くことができました。内容の概略以下の通りです。1、名称変更の経緯 (MRJ→スペースジェット)主に国内の地域間(1~3時間、3000Km程度)を飛行するリージョナルジェットとしてMRJの名称でスタート。従来のリージョナルジェットの室内空間の狭さを改善しているのでMRJの名称を機内スペースの広さをアピールする意味で「スペースジェット」と名称変更(リブランド)2、開発機種①M90/76-92席 (現在試験中)②M100/77-88席(①の完了後、開発着手)③M200/100席以上(構想段階)3、アピールポイント①最高レベルの燃費性能②環境にやさしい③快適な客室空間(通路高さ 2m8cm)④最先端のフライトデッキ(操縦席)4、三菱航空機の開発体制(設計、認証、販売)①名古屋空港ターミナル2Fの大部屋で1500名で開発②その内450名が外国人(30ケ国から参加)製造・調達は三菱重工5、開発経緯①2003年:開発スタート②2014年10月:ロールアウト(機体完成)③2015年11月:初飛行④2016年9月:北米で初飛行⑤2018年12月:TIA取得(日本の認証飛行開始)⑥2019年3月:米国の認証取得用の飛行開始⑦2020年半ば:ANAへ初号機引渡し予定6、現在の受注状況:287機ANA:25機、Skywest:200機、JAL:32機、他:20機その他情報①試験機は7機だが最新の機体は10号機。その差は電気配線の前面見直しのため試作番号8,9は欠番②尾翼が赤い塗装の由来当初の塗装は、「うるし塗り」で日本を強調したが世界に売っていくことを重視して外国から見た日本の印象を考慮し尾翼を赤(ワインレッド)にし砂模様(京都の石庭を参考)にしたとのことです。 【MRJの塗装】(Mitubishi)【スペースジェットの塗装】(Aviation Wire)なんとか2020年中にANAへ引渡しが完了してほしいものです。⇒完成後、試験機をミュージアムで見られると良いですね。 2020.1.25追記昨日の報道によりますと、三菱重工は「スペースジェットの初号機の納入計画を来年以降に延期する方針を固めた。理由は、機体開発の遅れで、国土交通省の型式認証が間に合わないと判断。」とのことです。2月6日に正式発表予定だそうです。 残念