83 アシュラリスト 阿修羅レジデンス―怒り返さない生き方―

ルースレス(非情)ホープレス、マインドレス、ハートレス、ビタレス(辛辣)そしてブレスレス(息がつけない)に緩やかに加速する静寂怒。狡猾という笑顔で恩返しに名を借りた仕返しを仕掛けてくる魂を広闊(遠くまでひらけているようす)にして眺める。暗渠(光がはいらない暗闇)のなかのゼーレ。相手にすべきでない相手を相手にすべきではない。好きになってほしくない人を好きになってはならない。今を生きている人は今生きている人を愛さなければいけない。優しさと強さのコントラスト、頂いてはいけないご馳走、それは「怒り」。人為的突然変異(重量子イオンビーム照射により、熱帯で咲く桜など)の魂群。どこからともなく聞こえてくる「信じた私が馬鹿だった」。自己完結能力のない突沸怒。期待で水ぶくれして、次にはその水に溺れそうになる。挙げ句には目詰まりの自動販売機に馬鹿にされる。心の闇は厄介だ。芯を折らぬように、そして尖らせ(心のある鉛筆より)自分自身の「鐘」を創れ、そして鐘を鳴らせ!後は鐘を磨き続けよ。魂の身拵え(みごしらえ:行動に移ろうとしてそれにふさわしい服装をととのえること)。怒りに対して怒りをもって反論してはならない。怒りに対して怒り返してはいけない。果てしない不条理のサスペンデッド・ゲーム(野球で一時停止試合。後日に同じ条件で試合を続行する)の反復継続。怒り返しの反対は「微笑み返し」。テンペラ(油絵)シールド、水彩画ベール。心の制御とメンテナンス。アンベールゼーレ。あんたの心は平面かい?あるいは3D(立体)かい?運命に対して我のない生き方。言わぬが花。無理が通って、道理は浮遊する、だからこそ堪忍は一生の宝。生きることは魂がスローファイヤーに焼かれ、くすんでいくこと、そして褪せながら濁ること。濁らず、慢らず、期待せず、塞き止めた感情のダムを解放する。「自分らしさ」を取り戻せ!メリハリのある生き方を。それが咲いたゼーレへの義理。仮病、正病、邪病。悪が強力なのは、悪魔が誘うのではなく、怒りの魂が悪魔を呼び覚ますからである。悪夢は見るのではなく、見たいと欲する魂のリクエストなのだ。「自分を好きになれよ、一生付き合っていくのだから…。」生きづらい仮想現実から拡張現実に浮かぶランダム怒、シリアル(番号通りに出る)怒。怒りは神さまがくれた休日。阿修羅と人とのインターフェイス。魂に白い息を吹きかけた(寒い日に塵・ほこりに水蒸気がかかり、吐く息が白く見える。北極には塵・ほこりがないため、吐く息は白くならない。)私はここで生きている。詫び被(かぶ)せは詫びにならぬ、怒りに火を注ぐだけ。怒りをよく聞け。スパイクでどかどかと心の中に入り込んでくる阿修羅。怒りのサーキュレーター、阿修羅。管理された怒り、次のドアを開くため、あらかじめ用意された苦悩と苦痛の連鎖とその継続。それは自分で開けるドア、自分だけしか入れないドア、自分のみ有効なドア。ドアを開けたら、永遠が横たわる。大きいことが分かれば小さいことが分かり、小さいことが分かれば大きいことが分かる器をひとつ持ち、永遠の怒りの制御、ただそのために生きる(シューシュポスように)ことが運命的請願。人の悪口を言うのは、阿修羅が制御されていない証拠。温もりの闇にシールドされて、鋼(はがね)のような心、シェルに包まれた魂。阿修羅レジデンス(魂の伏魔殿)。この場所で正義を説いても意味をなさない。理由が言い訳にコンバートされる、反論も正論も許されぬここは正義の基礎を身に付けるための空間だ。正義から隔離された個室、ねちっこい悪知恵を基礎とする嫌がらせのルーチン、悪巧み、姑息を備えた悪あがき、悪びれもなく継続される懈怠、あらゆる悪に面従腹背し、狡猾に染め上げられない生き方を要求される唯一の居場所。寒痺れ、馴れればどうにかイケるよ、ハンサムボーイ。ジャンプも噛み合えば、魂に届くだろう。浮き沈みながら、道を歩けば誰かに繋がる。一度歩いたところにガードストーンを置け。ムーンストーンに見守られ、敵であっても最後には、コンシードするだろう。

「己を惑わす敵は己の中に居る」(坂本龍馬)何か面白いことを探せ!人は面白いことがあると追いかけてしまう。最後には、最終的には、楽しいやつが生き残る、そして愛し愛される。「おまんのこだわりは何ぜよ」自然界はランダムだ、焦るな!慌てるな!色も褪せるな!乳の出ない牛を絞れば、蹴り返されるだけ。迷ったら、育てる人を探せ、その人は必ず愛を持っているからだ。ゆったりとまったりとした心にスペアキーを備えた魂とすり減らない正義はもうそこにある。

RISE AND RISE AGAIN.UNTIL LAMBS BECOME LIONS. 「幾たびも立て、子羊が獅子となるまで」(決してあきらめるな)


ゼーレの眼目

「鐘」:


ラフマニノフ・前奏曲「鐘」:帝政ロシアに抑圧された民衆の怒りを表現しているという。浅田真央選手(フィギアスケート)が演技曲として選んだことも話題に。


"師匠は「鐘」の如し"「教育者は学習者一人ひとりの学習意欲の度合に応じて、それにふさわしい教育をするものである、ということ」


夕暮れ、浜の寺で弔いの鐘が鳴る。「沖で鯨の子がひとり/その鳴る鐘をききながら/死んだ父さま、母さまを/こひし、こひしと泣いてます」金子みすゞ「鯨法会(くじらほうえ)」の一節である。詩人の故郷、かつて捕鯨で栄えた山口県長門市に、「鯨墓(くじらばか)」がある。解体した母鯨に胎児のいることがある。江戸・明治期に捕獲した鯨の胎児、数十頭が埋葬されているという。ほとんどの墓碑は海を向いている。生きることはかなわず、海を知らず、はかない生を終えた幼い者への供養という。鯨への深い心寄せは、日本人の捕鯨が本来、乱獲とは無縁であったことを伝えている。


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テーマにシンクロする曲:音譜

ラフマニノフ・「鐘」・Mountain.mp4

http://youtu.be/55IF3yns-VY