って

大袈裟なタイトルだけど

今に限らず

ディーラーは基本的にワンオフ(特注品)はやらない

と言いたい所だが

自分が現役時代はワンオフで作ったりマフラー溶接やったりしていた

自分以外のメカニックは溶接出来ないから

自分の居た石岡営業所位だと思う

と前置きが無いと

何処でも当たり前でやってるとユーザーは思うので

わざわざ書いておく

先々週から部品屋とのやり取りで、中々理解してもらえず

最後の切り札専務が出て来て

石橋の社長は今もダメ、専務とは知識も経験も雲泥の差

マウント欠品で入らないんだけど、入荷したマフラー等は返品効かないから

何とか取り付けてくれと頼まれ

(石橋で部品代を泣く羽目になる)

専務の頼みじゃ仕方がないなと

合わないマウントを合わせる為にジグをワンオフする事に

まずはマフラー到着

新車装着と同じ芋虫マフラーは生産中止らしく

新型はスマートな弁当箱タイプ

ここで観察力のある人なら気づく

差し込みタイプなのか!?

国産車で差し込みタイプは昔のサニー位でトヨタ車では皆無

まさか

今の車で差し込みタイプがあるとは

と言うのは

何故かと言うと

コスト削減のために繋ぎ目無しの一本物のマフラーだから

センターマフラーの先はエキマニ迄続き、つなぎ目は一切なし

触媒付きだから新品だと余裕で¥10万オバーでしょう

昔のミラでも¥触媒付きの一本物は¥8万位したので

Rのマフラーだけダメなのに

触媒迄交換では送料と関税が掛からない本国フランスでも負担は大きい

なので

パイプを途中でカットして

ジョイントすると言うパターンが考え出された

本来パイプはパイプカッターでカットする物だが

クリアランスが無いので

※センターパイプ外せば可能だが、その工賃は作業時間には入ってない

手持ちのパイプカッターは使用不可

登場するのが

マキタのディスクサンダー

これでパイプをカット

しかしパイプの径が40mm有るため全てをカットすることが出来ない

近すぎてピントが合わないが残りが結構ある

ここから先はどうすればいいのか!?

答えはカンタン

エアーソーでカット

新品の歯に交換していざ!!

あっけなくカット

切り過ぎると長さが足りなくなるおそれがあるので多少余裕を見てカットした

それなりに切れてます。

※結局は長すぎたので更に10mmカット

そして

ジョイントを仮付け

そしてマフラーの位置合わせ

これが取り寄せたマウント

最初に付いていた奴と全然違う

どうやっても付かない

90度穴がズレているし、長さも足りないので現物合わせでジグを作る

右のマウントが有れば直ぐに付くんだが

無い物はしょうがない

長さは30mm位足りない

そして大体の形が出来上がる

スタビリンクをカットして、フェンスのアングルを縦半分にカット

そして穴を中心に開ける

少し縦長にする

しかし

マフラーの取付穴が全然合わないので

マフラーも加工する羽目に

ナットリベットを入れる為に9mmの穴を開ける

ステンレスなので硬くてドリルが悲鳴を上げる

ドリル一本ダメにした

そして

ナットリベットを装着

全然違う場所

マフラーに近くなったが大きいプレートがマフラーステー全体を覆うので、強度的には断然上でしょう

そして完成~

言いたい所だが

この状態ではプレートが左右にズレる可能性が有るので

ズレ防止のナットを溶接

余り綺麗では無いが

見えない所なので、溶接焼けもそのままで塗装も無し

そして装着

更に取り付けボルトにはロックタイトを塗布し

完璧な修理となった。

多分ディーラーでは出来ないと思うし

普通の修理工場でも出来ないと思う

これがウチの強みでもあるので

長ったらしいけど記事にしました。

 

ついでに書いておくと

2週間もかかると初めから分かっていれば、

破断したマフラー溶接して、

マフラーの穴もパテで埋めて

マウントも自作した方が遥かに速かった

頭の中では何を使ってマウント作って完成したイメージも出来上がっていたので

センターパイプを脱着する手間もあるが

工賃的にも利益が出るし

代車も2週間も無料で貸さずに済んだ

(保険修理なら代車料だけで¥5万位もらえる)

と書いても後の祭りだ(笑)