阿部の宝刀FK解禁!!
阿部勇樹(26)が得意のFKで鹿島(13日・埼玉)撃破を誓った。11日は、昨年までオジェック前監督の方針で禁じられていた居残り練習で入念にFK練習で備えた。
「黄金」とまで称された日本屈指の名刀は、やはりさびていなかった。「FKはだんだん戻ってきました。最近は居残り練習で結構、蹴っていますからね。蹴りすぎても仕方がないけど、いい感覚ですよ」
首位・鹿島との対戦が2日後に迫った11日。完全非公開練習を終えた阿部は穏やかな表情でこう語った。大勝負の前に見せた静かな自信は、まるで剣豪のようだった。
昨季の補強の目玉としてACL制覇の立役者となった阿部だが“最終兵器”は不条理に封印された。負傷のリスクを恐れるオジェック前監督は居残り練習を徹底的に禁止。千葉時代にオシム監督からヘディングの強さを生かしたターゲット役に転向した阿部だが、得意のFKを磨く機会を完全に失った。「普段、練習しなければ入らない。周囲を納得させることができなかった」昨季は精度の低いワシントンやポンテがごり押しでキッカー役を務め続けた。04年アテネ五輪イタリア戦で芸術的なゴールを決めた実力と実績を練習場で示すことができなかった。
鹿島とは相性がいい。千葉時代の06年10月14日には、直接FKを含む人生初のハットトリック。同11月3日のナビスコ杯決勝もヘディング弾で千葉連覇をもたらした。リーグ戦通算8勝23敗3分けと鹿島相手に圧倒的不利な浦和で希有(けう)な“鹿キラー”だ。
今季初の前売り完売となった埼玉スタジアムの巨大サポーターが心待ちにしていた右足の必殺FKはついに解禁される。「何を言っても意味はない。戦うしかない」不退転の決意を固めた阿部が、伝家の宝刀で勝負を決める。(報知)