今週気になった交通広告  | 祝12周年!「お宝広告館」は「東京広告なび」へ

今週気になった交通広告 

今日電車に乗ってて、気になった交通広告を紹介しま~す。
ちょっと毒も吐きますが、所見はあくまでボク個人の感想ですので、決して炎上しないようにお願いします(笑)。


●今週のグランプリ ORIX 篠原涼子
ORIX Are you VIP氏?
オリックスVIPローンカード 「Are you VIP氏?」 オリックス・クレジット 篠原涼子
ORIX ほかにはないアンサーを。

今週のマド上ポスターの中で、一番目立っていました。紙面を構成するカラー要素が少ないため、各色の面積を十分に確保出来、遠くからもスッキリと視認性が高いポスターです。
他社の情報を詰め込み過ぎたポスターと並ぶと、引き立って見えます(あくまで相対比較なので、スッキリしたポスターが多い週には埋もれる可能性もあります)。

他社のポスターが2~3色掛け合わせの地網を引いているのに対して、背景が濃い目の写真なのでフルにCMYKが乗って色の深さがあり、白抜き文字もグッと引き立って見えます。また、人物の扱いが他のポスターより大きいのもグッド。やはり、人の目は人間の顔・目に注意が引きつけられる物です。どれだけ人物を大きく扱えるかがポイントになるかと思います。
特にこのようなマド上インターサイズの場合極端な横長サイズになるので、規格サイズのポスターをリサイズする際には、写真の扱いに苦労しますよね。


●PCで広告の平均色濃度を割り出し、目立つマド上広告を作る
ふと思ったのはこのIT時代、広告ポスター何万枚かのサンプルを取ってデータベース化し、ポスターの平均色濃度や、暖色か寒色かなどの色のベクトル、色面積の分布などを割り出して、平均より目立つ色配色を計算出来るのではないでしょうか。カラーコーディネーター職のプロとシステムエンジニアが組めば可能な気がします。ここでご提案。電通さんや博報堂さん、どこかの美大の研究室と手を組んで開発して頂けないでしょうかねぇ。


●準グランプリ 東京 池上本門寺
2008.10.12 お会式
お会式 OESHIKI 「人と人とで、熱くなる。」10月12日(土)から13日(月)まで
開創1282年。東京の歴史を語る寺。 東京 池上本門寺 大田観光協会 O2
写真のアートディレクションが秀逸です。

●にっちもさっちもどうにもこうにもブルドッグ

これも色要素を絞っているので、平面構成として際立って目立ちます。

●大き目な相似形の繰り返し効果

これも色に関しては同上です。また、大き目な相似形の連続が注目を引きます。

●同系色の効果

面積が大きく、濃度のしっかりとした同系色が注目を引きます。

●絵文字の殿堂
JPR 日本パレットレンタル株式会社 
拝啓 物流担当者様(東京海洋大学准教授 黒川久幸博士の研究室によるレポート結果より)
物流の未来を、人の明日を運ぶ JPR 日本パレットレンタル株式会社

電車内の退屈を忘れさせてくれる、元祖絵文字と言えばご存知このポスター。当初は「拝啓 物流担当者様」であったが、時代の要請なのか、今回は各国首脳に環境問題の言及をしているバージョン。このシリーズは楽しみに(暇つぶしに)している人も多いはずなので、是非電車社会が続く限り続いて欲しいです。


●シュールなキャラクター
GYUTTO 100
GYUTTO 100 「OH! MY!  GYUTTO!」 水と生きる SUNTORY
世にも不思議な飲みごこち。とろ~りまるごとバナナ&果物
こ、このキャラは(笑)、シュールすぎる。


●貞子は生きていた
帝京平成大学
帝京平成大学 池袋キャンパス/千葉キャンパス/幕張キャンパス
実学の精神のもと創造力豊かな人間愛にあふれた人材を養成する
これは怖過ぎだろ~。


●台車区
下町発世界粋 台東区
コラージュで構成したグラフィックにに勢いがあっていい感じです。ひとつ思ったのは、西郷さんの頭の位置は微調整して空の位置まで出したい気がします。樋口一葉や竜に比べて埋もれがちなもので。
地下鉄のホームに貼ってるのですが、「台車区」って何だろうと思って近付くと「台東区」でした。キャッチコピーが「下町発世界粋!」。これも初見では読めず「下町発世界行き!」の字遊びだと気が付いたのは2日後でした。ふりがなが欲しいです。


●チアガールがカワイイ(笑)


サービスで部分拡大しておきました(笑)。


●え、今年はタレント使わないの?

それは寂しい。ちょっとちょっと~、去年は女性タレント使ってたジャ~ン。


●こんな所にも媒体スペースが

自社広告は、どこでも貼れて羨ましいっす。


●センスを超越したオーラが
これはスゴい。イラレの簡単な機能で作っているのに、センスを超越してクライアントのニーズにしっかり到達している感があります。デザインしたのは、超大物巨匠か?はたまた素人学生か?例えるならば、日本ファッションのスーパーブランド的大胆さを見いだしました。


●グーグルアース世代のパラダイムが新鮮

やはりセンスを超越していて、思い切った大胆な視点が何かを惹き付けます。
グーグルアース世代のような、Nゲージ世代のような、古くて新しい感があります。


●シンプル is BEST

予算がなくても、ここまでアートディレクションできるのか、と勉強になりました。

●商品が見えない
 
グラフィック作品としては秀逸なのですが、商品が空と同化していて、商品を飲んだ時もこの広告とは全くつながらなかったです。