「ドナルド・・グーフィ・・・。」

ソラは自分が襲われた場所へ駆け出した。

そこを通り越し、暗黒の気配が漂う方向へ駆け出した。

「まってろよ・・皆・・・。」

「それは私のことかな?」

ソラは振り向いた。そこには謎の集団のリーダー格が立っていた。

「またお前か!!」

「フンッ・・。そういえば名乗ってなかったな。私の名前はバルドだ。」

「くるのか!?」

「別に殺すつもりはない・・・がしかし・・。」

バルドは腰から剣を抜いた。

「そのキーブレードは渡してもらおうか。」

「片手のお前に負けるもんか!!」

ソラはキーブレードを構えた。


バルドは目にも留まらぬ速さでソラに迫ってきた。

しかし、やはり片腕の傷のせいか動きは鈍くソラの目に写った。

「ここだ!!」

そらはキーブレードを巧みに操り、バルドの斬撃を防いだ。

「チィ・・。小癪なガキめ・・。だが何か変だな・・。」

バルドの視線はソラの胸元のペンダントに写った。

「なるほど・・・。それのせいか・・。」

ソラは自分のペンダントを見た。淡い光を発していた。

次の瞬間目の前は淡い緑色の光で満たされた。

ペンダントの光がキーブレードに移り形状を、そして特性を変化させた。

「なんと・・・。これがキーブレードの力か・・。」

キーブレードが脈打っている・・。キーブレードがソラに向かって名前を叫んでいる。



    ― エンド オブ ライフストリーム―



ソラはどうすればいいか本能的に分った。

キーブレードから発する気をバルドに向かって発射した。

収束されたエネルギーは光の束となり、バルドの胸を貫いた。

「グアアッ!!」

バルドは呻いた。

「グッ・・・おのれぇ・・・」

「もうやめよう。勝負はついた。」

「クッ・・クククッ・・情けをかけるのか?」

バルドは虫の息で言った。

「チッ・・・俺もなめられたもんだな・・。」

バルドは力を振り絞って立ち上がるように見えた。

「小僧・・。なんで俺達がダークソルジャーって呼ばれるか知ってるか?」

バルドは笑みを浮かべながら言った。

「それはな・・・俺達の体の中には無数のハートレスが入ってるからなんだよ!!」

ソラは一瞬動きが遅れた。バルドの体が飛び散り、その肉片がハートレスとなって襲い掛かってきたのだ。