ソラはしばらく歩き続けた。ドナルドとグーフィの事も心配だったが、それ以上に心配だったのは

これから自分がどうなるかだった。

「俺・・・どうなるのかな・・・。」

ソラがため息をついた。


―侵入者発見、直ちに排除します―


どこからかそんな声が聞こえてきた。

次の瞬間、ソラは謎の集団に囲まれていた。

「なんだ・・。お前ら!!」

「黙れ侵入者!!死をもってその罪を償え!!」

謎の集団は剣のようなものを取り出すとソラに襲い掛かってきた。

ソラはキーブレードを取り出し、それで敵の攻撃を防いだ。

「ほう。なかなかやるようだな。小僧。しかし、ここまでだ。」

謎の集団のリーダー格と思われる人物がおもむろに前に出た。

「私が少し本気をだせば・・・。」

次にソラが目を開いたときそこに男はいなかった。

男がいたのはソラの真後ろだった。

「まだまだ青いな小僧。」

男は剣を振り上げた。しかし、その剣がソラの頭上に降ってくることはなかった。


悲鳴をあげたのはその男だった。

「グッ・・・グオオオオ!!わ・・私の腕がアァァァ!!」

ふと見ると男の足元に腕のような物が落ちていた。ソラは吐きそうになった。

「おのれぇぇぇ・・。よくもよくも私の腕を・・・。」

「この少年から立ち去らないと腕だけでは済まないかもな。」

声が聞こえたのはソラの横だった。

「いやなら立ち去る事だ。」

「クッ・・・・撤退だ!!」

謎の集団は音を立てて消えた。ソラは安堵の表情を浮かべた。

「大丈夫か?」

横にいた声の主はソラに手を差し伸べた。金色の髪に黒いマント。そして大剣。

「ああ。大丈夫だよ。クラウド。」

「そうか・・。無事でよかった。」

「クラウドが助けてくれたからだよ。でも何でここに?」

「ここは俺の故郷だ。」

クラウドは沈痛な面持ちをしていた。