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挑戦者の涙・・・悔しさをばねに

大学選手権(浜松アリーナ)から

もう後が無い・・土俵際、一勝一敗で決勝戦進出を賭けたワイルドカード戦に挑んだ戦士達の戦い。
終了3秒前の奇跡はおきた・・
相手ゴール左前で相手FPと激しくぶつかりコートにうずくまるキャプテン・・時計が後り3秒だ。
誰もがもう終わったと思った瞬間・・意地で止めた時間に賭けるしかない。
残り3秒からキックインされたボールを躊躇なく蹴り込んだ。
相手にあたり弾けてボールがゴールに吸い込まれた・・残り1秒の起死回生の同点弾だ・・神様はまだ勝負を捨てさせなかった。

ベンチも応援席も感涙の興奮冷めやまぬ中いざPK戦へ・・

先行逃げ切りで相手にプレッシャーをかけたい所だが、止められ、逆に決められる。
相手ゴレイロがやけに大きく見えるのは気のせいか?
もう後が無い、奇跡は二度起きるのか?
・・四人目、PKへの同点弾を放った足から再びゴールへボールは放たれた・・が、大きく外れた。
全国への夢の道が絶たれた瞬間だった。

昨年も大学選手権の全国への夢は叶わなかった。今年こそはと練習を重ね挑んだに違いない、でも夢はまた叶わなかった。
湧き出る涙をぐっとこらえて憔悴する戦士、コートにひれ伏し泣き崩れる戦士達・・
ベンチから観客席から応援を送り続けた部員、そして学友・・皆の目から涙が・・

戦いとはいつも残酷な結果を敗者に与えるもの、勝って喜びに涙する者がいれば負けて悔し涙に暮れる者もいるということだが、泣き方には意味がある。
選手は、その試合に賭けて努力を重ねてきたはずだ。
でも負けて人前ではばからず泣くことではない。

悔しさはこみ上げてくるだろうが、泣いてはいられない。
まずは大会に関わった全ての人への感謝の気持ちを礼を持って伝えよう。
審判、相手への握手は両手で気持ちを込めて、そして戦い冷めやまぬ内にミーティングだ。それが次への戦う意志表示で、次は勝って泣く決意でもある。

☆練習で泣いて、試合に勝って泣け。

試合に勝ちたいとか、全国を目指す・・なんて言うならば、練習で自分を追い込み人の三倍も四倍も苦労をすること。
辛いだろうが、苦しいだろうが、そこの苦労の涙が必要だ。
人並み、もしくはそれ以下のヌルい練習して試合で負けて涙する程みっともない事は無い。
だって自分の努力が足りないのは明白だもんな・・・まだまだ本気じゃない自分がいることを知ることだ。
日々の練習で自分を追い込み精進している輩は、練習が全てだと知っている。だから試合で負けても人前では涙を見せない。
敗戦の直後から悔しさは自分の足らなかった部分への憤りと反省に向けられる。
そして、チームから離れた一人の時間に本当の悔し涙を流すのだ。

試合の結果にかかわらず、一喜一憂に心を揺らし、打ち上げ飲み会、食事会だのは、同好会、サークル、自治会活動のお楽しみ大会レベルのお祭りだ。

一つ上の勝利や全国目指すなら、負け戦後の行動は、疲労を取る身体のケアや、まだまだ体力有るならば、その日の内にもう一踏ん張り身体に負荷を与えて強靭でしなやかな心体を作る思考を持つことだ。

敗者となり全国切符を賭けた決勝戦を観客席から観るのは、選手の本望ではないはず。
この景色は、応援者が熱きメッセージを選手に送る為にある。
選手、戦士の居場所は当然戦う場所決勝戦のコートなんだ。

全国切符を取る為に準備しなきゃならない事はなんだ、変えなきゃ変わらない所は何処だ、日々の生活はどうだ・・・
一つ上を目指し巻き返し戦う為に、今日のこの敗戦の景色と涙を無駄にしてはならない。

挑戦者の悔し涙はリベンジする為にリアルポジティブでありたい!

☆捲土重来(けんどちょうらい)
一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ。