大人の分別~まずは、知らない人にも一礼~
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今行きます。

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今から
飛び込むから
待って居ておくれよ。

コンクリートの海。

どうか息が止まる前に
包みこんでおくれ。

僕の隙間という隙間から
君が染み込んで
全てが固まってしまえば
僕は傷付かずに
済むだろうか?

排気ガスと
車の振動が
波打っている。


灰色の水面に揺れるのは
僕の指。

失物の行方

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嘘を飲み込んだら
錆びた夏の味がした。

誰かへの
嘘だった。
きっと
優しい嘘のはずだった。

だのにも関わらず。
赤い
ザリザリとした感触が
喉に突き刺さった。


その刹那。
ふと考える。
疑問。


痛い時に
痛いと言う。

痛い時に
大丈夫と笑う。


どっちが利口な選択なのか。


分からないまま。

今日も笑う。
今日も笑う。
今日も笑う。


さて。
どの笑顔が本物だったかな?

最果てから君へ

切り裂けど
吐き出せど

腹の奥に溜まった
このぬかるみは何だ?

戸惑えど
微笑めど

微かに痛む
この胸の内

誰に伝えよう
いや、誰にも伝えまい。


いつも通りの私を見て
うだるような日常を
生きて行こう。


いつか
私の煙が空に昇る時。

脳天気な青空に
広がる薄雲だけが
君に贈る
最後のプレゼントだ。
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