今日は、あの日と同じ数字が並んだ日です。
てっぺんのおしりにつく1と3、ただそれだけの違いしかない。
表面上は、ただそれだけの違いでしかないけれど。

あの日から何もかも変わってしまった人もいるし、
あの日からほとんど何も変わってない人たちだっている世界で、
みんな肩を寄せ合って暮らしています。

今夜、星を見上げれば、あの日見た満天の星空ではないはずで、
いくつかのまばらな、ちいさな星の輝きたちであるはずで、
それでも、見上げれば涙に滲んでぼやけるでしょう。


眠りにつく前に、今日も"ありがとう"と呟く。
それを言える時間なんて、永遠に続くわけではないから。


今日、あなたに会えて嬉しかった。

ひと月か、ふた月に一度くらいなら姿を見られる。
月に一度か二度、電話越しに声が聞ける。
目を閉じて、夢に見るのは年に一度あるか無いか。

たったそれだけで、私はまた明日を生きてゆける。

希望が途絶えないからだ。

あなたが生きているだけで、ただそれだけでいい。

あなたがしあわせであるように、ただそれだけを願っている。


もしもの話。
この道がすぐ目の前で途切れていることに、僕は気づいてなくて、
きみだけがそれを知っていたとしても。
誰にも言わないで、僕自身のことを僕にも言わないで。
そんな願いを、きみだけが叶えてくれるのだとしたら。
僕はきみのために、すべてを捧げてきみを愛すると誓うよ。

いつかの話。
離れていった道がまたひとつに戻り、つながり、
明日への架け橋となる日が来るのだとしたら。
僕にだけ教えて、きみだけが伝えて、きみのそのうつくしい歌声で。
小鳥の囀りのような、他愛もないおしゃべりで、いのちの器が満たされる。
きみは僕のために、世界のすべてを歌うんだ、その愛に代えて。

すでに失われた、鳥と王様の昔話。
赤い鳥と紫の王が、ともに歩いた日々の名残り。