スティーブジョブスではなくアップルとはどんな会社なのかを描いた本。
(結局はステーブジョブスが創ったアップルはどんな会社かだけど)
いわゆるビジネススクールなどでよしとされる戦略を全く行っていないのに、
ユーザーに支持される商品を出し続けることで、圧倒的な売り上げを伸ばすアップル。
細部への究極のこだわりと、ほんの小さな提供物への禅師のような
集中力でアップルは競合他社と一線を画する。
アップルのほとんどの製品の起源は、たんにそれをつくりたいというアップルの願望である。
本書の中で印象的に残っているのが徹底的に余計なことをなくし絞り込むこと。
それは製品にも表れており、アップルの製品には余計な機能が少なく、
使い手がそれをカスタマイズして自分仕様にしていく。
ただそんなアップルもジョブスが復帰した直後は倒産寸前だった。
そこで彼がした戦略は「何をしないかを決めること」
携帯情報端末をつくりたいという幹部からの提案を退け、自分たちにできる素晴らしいことを
たった一つ選ぶこと。
iphoneを世に出した時に、その気になればセールスポイントは際限なくあげられたが、
アップルはそれを3つに絞った。
・まったく新しい電話であること
・ポケットに入るインターネットであること
・これまでの中で最高のipodであること
どの幹部もiphoneのセールスポイントをこの3つに絞ってインタビューなどにもこたえていた。
またアップルの幹部は売上予算も持っていなく、とにかく自分が担当する製品を
最高のものにすることのみを求められているようだ。
そもそもアップルは会社としても売上いくらを目指すなどの目標ではなく、
いかにユーザーに驚きのあ製品を届けるかなので、会社的にも1部の社員しか
売り上げは重視していないのだろう。
しかしジョブスなき今、これまでと同じように驚きのある製品を世に送り出すことができるのか、
それはジョブスが画期的な製品を世に残したのかそれともアップルという画期的な製品を世に
送り出すことのできる会社を残したのかが問われるだろう。
インサイド・アップル/早川書房

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