こう見えても、思春期には普通の恋をしていた。


高校3年の頃、二歳下のとても可愛い女の子といいムードになった。
彼女はクラスのアイドルになる程可愛く、頭も良かった。
いいムードといっても、手をつないだだけ。
一緒に図書館で勉強して、わからないところを教えてあげて、一緒に歩いて帰った。
彼女とエッチするなんて、想像もしなかった。
キスぐらいは想像したかなぁ。
それだけで、心からドキドキした。

恋って不思議なのね。

なぜあんなに心が揺れるんだろうね?


恋の気持ちは、あの独特の「切なさ」にある。
会いたくて、触れたくて、心が苦しい。
会って、触れて、心が高鳴る。


そんな気持ちは、大人だと味わえない。
この年齢になると、「愛」はあっても「恋」はしなくなる。


なぜなら大人は一般に、思春期と違い、自我が安定しているから。
彼女がいなくても、自分ひとりでも、それなりに安定した心でいられる。
男女関係に限らず、人に極端に期待したり依存したりしない。
そんな心を身につけた大人にとって、あの当時の恋の気持ちは、単なる懐かしい思い出であって、現実ではない。
欲しいのは、お互いに独立した相手を尊重し信頼しあえるパートナー。


大人とは、そういうものだと俺は思う。
だから大人になるにつれて、恋は幻想だと気づき始める人は多い。



恋の何とも言えない熱い感情は、確かにわかる。
俺も、あんな感情が再び味わえるなら楽しいだろうな、とも思う。


やっぱり生きてる限り、楽しく生きなくちゃね!

戦時中も、勝利の幻想に酔って楽しかったよね。