硬く冷たい壁に自らをぶつけ傷つけた
そして泣き喚く
誰にも何にも理解されない孤独感
周りはそんな犬に構うことすらせず、触れることもしない

この痛みを、この悲しみを知っているのは水たまりに映る己のみ

好奇心で手を伸ばそうとする者のその手を噛み拒む

早く終わらせたい

そしてまた硬く冷たい壁に己をぶつけ傷を増やす

だが死ぬ事はできないのだ

死を願っても
その死を恐れているから

死を願うだけでは死ねない事を知っている

だが己を傷つける事はやめない

恐れを解き放ち死を受け入れるその覚悟を、作るまでは


だから続くのだ

鈍器で殴られているような地響きが

死にたいと吠えるその声が


だがいずれは止むだろう


その時がくる頃には


聞き慣れた音が止むはずだ