こんにちは！ポケットフォルダー印刷通販専門店 アドファイルです。
今日は注文していたポケットホルダーの納品日。商品を受け取って、箱を開けて確認。「何だ？この白い点は？」なんて経験、皆さんありますか。それは印刷のピンホール現象です。
目立たないものだと見逃してしまう程度の白い点ですが、印刷データによっては見えてしまう白い点。今回は、ベタ印刷のピンホール現象について、ご紹介します。
・ピンホールとは？
印刷でよくあるトラブルに「ピンホール」というものがあります。
ピンホールとは印刷面上の、針の先で突いた様な小さな白い点のことをいいます。
原因は、主に紙粉や埃であることが多く、紙の質によっても発生率が変わります。
印刷する紙本体やブランケット、ローラーなどにごく小さな異物が付着したまま印刷すると、インキが乗らなかった部分が白抜けしたり、インキの粘着力に負けて紙むけしてしまったりして発生します。
刷版や部品が原因の場合は交換したり、掃除したりすれば解決することがあります。
紙にはどうしても埃がついていることがありますので、単純に墨ベタ１色では発生を防ぐことは困難です。特にベタの範囲が広いものになりますと、それだけ印刷面に埃が乗っている可能性が大きくなりますので、発生する可能性はさらに上がります。
紙自体の問題の場合は、お客様からの指定であることが多いので、交換することも出来ず苦労することがあります。オフセット印刷でよく使用されるコート紙などは印刷しやすいのですけどね。
しかもこの現象、埃が乗っていたその紙一枚のみがピンホールになるならまだしも、その紙の異物や埃がブランケットに移り、さらに版にまで移動してしまったら、恐ろしいことにそれ以降の全ての印刷物にまで、同じ部分全てにピンホールが発生するようになってしまいます。もちろんこのような事態が起こらないように印刷した紙は定期的に抜き出しチェックを行っています。
・ピンホール対策
ピンホール対策はどうすれば良いのかといいますと、墨ベタのときのみ有効な方法ですが、印刷する印刷版を２枚用意する方法があります。
印刷を行う際に、元々のデータを印刷する印刷版とピンホール対策をしたい部分を印刷する印刷版を作成し、それぞれを印刷機にセットして印刷をします。
印刷を２回行うことで、仮に異物や埃が１枚目の印刷版についてしまっていても、２枚目の印刷版の同じところに異物や埃がなければ、ピンホールが発生しづらくなります。
印刷を２回するので、１回の印刷よりも鮮やかな色になる、１回の印刷濃度を薄く設定できるため裏移り等の発生もしづらい、といった利点があります。ただし印刷を２回するため、見当ズレが発生する可能性があります。特に細い文字（特に白文字）がある場合は、その白の外側に色がのってしまいやすいため、１回だけ印刷するのが無難です。
このようにピンホールに対しての対策はあるのですが、印刷版を余分に作らなくてはならずコストがかかりますので、それを妥協すべきか、こだわるべきか、コストと品質のどちらを取るべきかを考え、場合によってはデザインの変更や用紙の変更を考慮することも必要です。
・まとめ
弊社基準で不良欠陥の良否判定を行うための基準はありますが、印刷のピンホールはお客様によって、また商品によって不良欠陥に対する要求度が異なり、スペックを取り決めるには難しい問題です。
そのため弊社では商品を配送する際に、余分を含め商品をお送りしております。
残念ながら、印刷のピンホールを防ぐ有効な方法は限られており、どれも確実とは言えない状況です。
印刷物をつくる以上、根本的には防ぎようがないピンホール現象ですが、最終的には、担当者やオペレーターによる丁寧な作業がもっとも重要になります。複数人による印刷物の検品も、不良品を納品しないためには有効です。
これからも弊社では「不良品NO」を常に心がけていきます。
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