そうです!
この作品以外にあり得ません。
何で今まで書いてなかったんだろ?
とにかく!思春期だった頃、初めて観た僕に思いっきり往復ビンタを食らわした歴史的名作。
体に染み付いているもんだから、正当な評論はまず無理。
この作品を生んだジョージ・A・ロメロ。彼の映画監督としてのキャリアは本作で終わっても良かったとすら思ってる。
だって、マイケル・ジャクソン好きでもマイケル・ジャクソンを生んだお母さんには興味は無いでしょ?みたいな感覚。
つまり、僕はこの作品は大好きだが、「ロメロが好き」となると話はまた違ってきますってこと。
とはいえ、彼の作品は全て観てるはず。
しかし本作だけは別格なんだよな・・・。
何でだろ?ダリオ・アルジェントのおかげ?そうでもないかな?
で、僕の推測。
「映画の神様が人類に創らせた数少ない超名作」としかいえない・・・。
「華氏911」を観てから本作を観ると、アメリカ社会へのアンチテーゼに思えてくる。
「バタリアン」を観てから本作を観ると、ゾンビ映画としての格の違いがあからさまに判る。「こりゃホンモノだ!」と。
「ポケモン」を観てから本作を観ると、寝つきがすこぶる悪くなる。しかも2~3日。
いったい本作の何が凄いっていうんだ?
よし!順を追って僕に説明さしてくれ。
まず、冒頭のテレビ局でのシーン。
ここでは世界中がゾンビだらけだってことを観る者に理解させるんだ。
限られたバジェットでいきなり規模をデカくさせるテクニックがキラリと光る。
(ちなみに、このシーンでカメオ出演してるロメロに馴染みがあるだけに、現在の彼にはビジュアル的に違和感を禁じえない)
続いて、アパートでのシーン。
既に実生活レベルにまでゾンビが浸透しているんだよ。とロメロはここで言っている。
前のテレビ局でのシーンがあるからこそ、ここには余計にリアリティーを感じることができる。つまり、この時点で観客は本作の世界に完全に入り込んでいる。はず。
主要キャラがここで出揃う。う~ん、無駄が無い!
そんで、やって来ました!ショッピング・モール。
この作品を観た者は、例外なく想像するはず。
「自分がショッピング・モールを独り占めにできたらどんなことしちゃおうかな~」
日頃、自らが押さえつけていた禁断の物欲を、イマジネーションでもって解放するのだ!
しかし、ここにはロメロの地雷が隠されている。
「な?日頃モラリスト気取ってるお前にも、異常なまでの物欲ってのが存在してるんだよ!」と。
そしてゾンビに噛まれた仲間。
アイツが病床で言うセリフ。
「やつらの仲間入りはご免だ」
「俺が蘇ったら撃て」
「よみがえらないように頑張る。必死になって頑張る・・・」
僕的にはグッとくるシーン。
このシーン、これはどういうことかというと・・・
死をもってしても、己の運命から逃げる事はできない、ということなんだ。
最初の死は魂が、次の死では肉体が。
某英国の有名なスパイ、ミスター・ボンドは正しかった!
人は2度死ななければ、この世界から逃れる事はできないのだ!
その後、トム・サビーニがギャングとして現われ状況をゴチャゴチャにしてくれる。
ここで「ヘリ坊や」ことスティーブンが我々の代弁をしてくれる。
今まで自分たちの物だったショッピング・モールが、ギャングに荒らされてるのを見て、
「やめろ、俺たちのものだ、俺たちの・・・」とつぶやく。
一度手に入れたものは、どんなもんでも手放す事が難しいんだね。
そんなこんなで、苦笑必至の音楽と共に、あの男が奮起してラストになだれ込む。
言っておくけど、本作のラストにはカタルシスは存在しない。
あるのは、「諦めにも似た安堵」あるいは、「選ぶ事のできない人生」みたいなもんのみ。
ってこれって、この作品を知らない人には何のこっちゃ分からん話だな・・・。
まいっか。