まだ、ベロと交際中のこと。
夕食は何度かご馳走になったが、いつもカレーライスばかり。
うんざりしていたが、
「一緒に食べよ。」
と、言われしぶしぶ居間へ、ついていく。
テーブルにはホットプレートが置かれていて、めずらしくカレーじゃないらしい。
・・・・
お好み焼きらしいが
!?
みじん切りにされたピーマン、人参、ひき肉を混ぜ込んである生地をホットプレートに流していくベム(元義父)。
直径5~6cm、厚さ2~3mmの輪ができていく。
他に具材もなし。
ペラペラなのですぐに焼け、ゆきうさぎのお皿におせんべいのようなそれが乗せられる。
当時まだ高校生のゆきうさぎは、嬉しそうに
「ありがとう。」
と言って、置いてあったとんかつソースをかけ食べるしかできなかった。
・・・
・・・・・
・・・・・・・
ネットリしていてゴワゴワしている。
山芋すら入っていないらしい。
ピーマンは好きだけど、このピーマンは許せない。
さすがのゆきうさぎも「おいしい」とは言えなかった。
そんなゆきうさぎの横で、何枚も何枚も美味しそうに食べているアダム家の人達。
確かに、「お好み焼き」はお好みだけど・・・
基本を押さえることの大事さを痛感し学ばせてもらった。