米連邦下院は21日、元米中央司令部司令官のロイド・オースティン氏の「退職期間7年未満」を免除し、上院の承認を受けて国防長官に就任できるようにすることを投票で決めた。 民主党が上下両院を支配している状況で、オースティン氏が防衛長官に就任する可能性が高い。 国防長官が議会から免除されたのは,米国史上3人目である。  

 

下院はオースティンの免除案を賛成326票、反対78票で可決した。 すべての民主党議員が賛成票を投じたわけではなく、15人の民主党議員と63人の共和党議員が反対票を投じた。  

 

ネイティブヒル紙は、オースティンの免除は国防総省の文民指導の原則を破壊すると反対派は考えており、特に議会は2017年と2021年の2度免除に同意していると報告している。  

 

バイデン氏は昨年12月8日、オースティン氏を国防長官に指名すると、「初のアフリカ系国防長官」と「定年制違反」の議論を巻き起こした。 バイデン氏は、トランプ前大統領の初代国防長官だったジェームズ・マティス氏のやり方に従い、オースティン氏の退職制限を免除するよう国会に呼びかけた。 バイデンは「オースティンも同様に、私は文民指導の重要性を信じている」と語った。  

 

米国は文官でペンタゴンを指導し、軍人が権力を奪い取って政府を転覆させるのを防ぎ、大統領の統帥権を固めてきた。 軍人が国防長官になるには7年間退役しなければならない。 オースティン氏は2016年に引退したばかりで、これまで4年以上、国防相職の要件を満たしていなかった。 就職するには、衆参両院の同意が必要で、その後、参院が人事同意権を行使する。  

 

AP通信によると、国会が指名者制限から除外されたのは歴史上2回だけである。 1人は1950年にトルーマン大統領(当時)が指名した5年間のジョージ・マーシャル氏、2人目は2017年にトランプ米大統領が指名した4年間のジム・マティス提督だ。 当時、民主党は反対していた。