以前、韓流にハマっていましたが。
映画館まで行った作品は少なかった気がする。
韓国映画、ラブストーリー以外はグロくてサスペンス好きサッチーでさえ、目を覆ってしまう残酷シーンが多いイメージなんですもの。
最近知ったこの韓国映画。
かなりのヒット、話題作らしい。
演出家ケラさんも絶賛していた。
(ケラさん、怪奇シリーズドラマとかつくっているからからかな)
世界も絶賛しているらしい。
ホラーサスペンス巨匠スティーブン・キングまでもが!
ゾンビものとかいつもなら絶対に観ないのに。
なぜか観に行ってしまった。
ざっくり情報、大量のゾンビから必死で家族を守る話らしい。
宇宙戦争のトム・クルーズみたいなの?
新感染
(英題 Train to Busan)
(韓国 2016年作品)
監督 ヨン・サンホ
キャスト
コン・ユ/キム・スアン(子役)/チョン・ユミ
マ・ドンソク/チェ・ウシク/アン・ソヒ
キム・ウィソン/チェ・グィファ
パク・ミョンシン/イェ・スジョン
調べて行かなかったせいで、日本語吹き替えの回だった。久しぶりに韓国映画を観にきたのに。
主演のパパ、コン・ユ。
どこかでみた顔、聞いた名前だと思ったら。
韓流にハマるきっかけになった、ドラマ「恋はドゥグンドゥグン」コン・ヒョジンちゃんの親戚?仲良しのコン・ユssiじゃないか。
顔立ちも(田中実さん似の)日本人顔だ。
ネタばれます



あらすじ
証券会社ファンドマネージャーのソグは、仕事優先で家庭を省みずに、夫婦関係が破綻。
妻とは別居。
ソグの年老いた母が同居し、娘スアンの面倒をみていた。自分の誕生日に母が住む釜山にどうしても行きたいと言い出したスアンの付き添いで、半日だけ仕事を休んだソグ。
夜明け前のソウル駅から釜山行きの特急KTX🚄のグリーン車(進行方向後方)に乗り込んだソグとスアン。
各車両には、遠征試合へ向かう高校野球部員や、応援女子。ビジネスマン、夫婦、家族が、平和に釜山を目指していた。
(早朝からソウル市内は、救急車、消防車、軍の車が走り、デモ隊も占拠し、不穏な予兆あり)
発車間際に13号車に飛び乗った傷だらけな不審な女は、何者かに足を噛まれ、人間を凶暴化させる謎のウィルスに感染していた。
ゾンビ化した女は、客室乗務員を噛み、客室乗務員は、乗客を噛み、乗客は次々と噛み、前方車両から後方車両へと集団ゾンビ化しながら進んでいた。
各乗客たちは生き残れるのか。
ソグは、愛娘を守り抜けるのか。
サッチー感想とパンフの説明より

ヨン・サンホ監督、元々アニメーション映画専門で、日本のアニメも監督も大好きらしい。
ハリウッドでも、韓国でも、近年は観客の心を掴むゾンビ映画をヒットさせることは至難の技。
プラビ主演映画さえ、こけた。
でも、「新感染」は血糊、スプラッター的要素は最小限にして、家族愛と、人間の業、醜さ、本性、残酷さを出したから?
世界で認めらる最新ヒットゾンビ映画に。
エッジが効いていて、新しい感覚なのは。
主人公ソグ(コン・ユ)が、主人公なのにとにかく卑怯。娘も呆れるくらいに。
席をおばあさんに譲った娘対して、誉めずに
「譲ってはだめだ!自分のことだけ考えろ」
と言い放つ。
ゾンビ軍団が迫ってきたら、顔見知りが逃げてきても、容赦なく車両から閉め出す。
卑怯な兄ちゃんと言われ、罵倒され、結局、見捨てたその夫婦や、ホームレスに親子で助けられる。
ゾンビ軍団は、やたら、ダンス的なコンテンポラリー的なカクカクした動きをする。
ちゃんと振り付けもしたそうだ。
隣のカップルが笑うくらい、ベタなゾンビ。
逃げる方にはご都合主義で、
「逃げる人が見えなければ追わない」
⬇
ガラス窓に新聞紙を張れば解決。
「なぜかドアのあけかたを知らない」
⬇
一度閉めたら、壊さない限り取っ手は開けない。
「暗闇(トンネル)では、見えない」
⬇
トンネルに入ったら見えないようににげる。
、、、と韓流なりのつっこみどころ満載。
でも、すごくひきこまれてしまうのが韓流。
卑怯なパパなのに。
最後まで一緒に逃げて戦う、夫婦が家族のように助けてくれる。
臨月の妻を気遣い、プロレスラー並みに荒くれふうだけど強くて優しいサンファに泣けた。
感染していない乗客たちの自分だけ助かりたいという本性。冷血が、ゾンビ軍団よりも怖い。
ラスト、全滅ではなく、生き残れる者もいる。
が、ラスト、なんの解決もなく終わる。
そして。
ラスト、因果応報を見せつけらる。
自分がしたことが、返ってくる。
深い意味を感じる。
後味悪さも、共有していきたい。
単なるゾンビ映画ではありません。
ぜひ、自分の目で観てください。