バブル時代、久保田利伸の音楽が好きだった
顔も猿がお(ごめんない)だけど、愛らしい。
昨日マツコのテレビトークゲストに久保田利伸が出ていた。

変わらずに若々しくてsoulフルで、ジョークも楽しい。
ふと、何十年前のことを思い出した。
地元の紳士服勤務時代、久保田利伸似のお得意さんがいた。
お顔立ちから、トラディショナルスーツよりブランドスーツの方が似合いそうだったのに
季節ごとに十万単位でスーツ、シャツ、ネクタイをあしらえてくださった。
来店するときも、こちらが薦めるアイテムを
「あ、じゃ、これで」
と信じてくれてお買い上げ。
口数も絶妙で。
「じゃ、また」
颯爽と帰られる。
久保田利伸が好きだからといって、そのお得意さんが好きだったとかではないけれど。
売り手と買い手、あうんの信頼関係で結ばれている気がしていた。
ある日、そんなクールな久保田利伸が
「これを、、、みなさんでどうぞ」
と、ケーキの差し入れを。
あのクールな久保田利伸がどうしたのだろう
と、一瞬ドキッとした。
「あの、お隣の、、、Mさんでしたっけ?あの方にもぜひ」
、、、あ、そうゆうこと。
隣のライバルブランドに新しく入ったMちゃん。
小柄で清楚(にみえ)、Mちゃんが入ってから目当ての男性客が増えた。
ちょっと頑固なとこもあるけど、天然ぶりがわたしから見ても可愛くてたまらない瞬間もあって。
ライバルながらも、いつも帰りにご飯を食べに行ったり。恋愛、将来相談に乗っていた。
あのクールな久保田利伸(しつこい)が、、、
実はMちゃんに目をつけていたなんて、、、
そのときはややびっくりして、微笑ましく。
ケーキもちゃんとMちゃんにあけだけど。
わたしが、東京転勤で辞めたあと。
久保田利伸は、ブランド替えして。Mちゃんのお得意さんとなり
お隣のブランド一色に染まったそうな。
そのときは自分も寿であまり気に止めなかったが。
なんだかいま、急に思い出して。
男って、、、
男って、、、
そんなものか。
そして、ほんとはおとなりに行きたかったのに、無理してこっちで買っていたのか?
と久保田利伸も可哀想だし、私も可哀想。
と昔の二人を可哀想に不憫に思う初冬の夜更けでした。
Mちゃんのホテルニューオークラの結婚式にもお呼ばれしたし。
社長婦人、頑張っているかな。
久保田利伸、いまはどこのブランドスーツを着ているのかな。