「生きてる間にうまれ変わろう!」
ベン・スティラーはもともと「メリーにくびったけ」や「ナイトミュージアム」「トロピック・サンダー~」など・・・コメディ俳優のイメージがある。
だから、予告で観たときもコメディ映画なのかなと思ったら・・・
笑うシーンは出てくるが・・・大いにシリアスな夢、希望。人生の物語。
ファニイフェイスのベンよりも、シリアスフェイスのベン度が高い。
それで・・・あのヒットしたけど「おバカ映画=メリーに首ったけ」で
「ベン・スティラーって・・・トム・クルーズに似てるよね?」
「え?どこが?全然似てないよ」
って友人に言われたけど・・・
シリアスな演技のベンはトムに劣らないほどかっこいいし、現に昔からトムの熱烈なファンだったらしい(願えば叶う。トムがアカデミーにノミネートされたトロピックサンダー/史上最悪の作戦の監督はベン)
ストーリーは・・・
(オリジナルは1947年制作の「虹をつかむ男」)
NYの伝統の雑誌「Life」オフィス(地味な暗い地下)で写真管理の仕事をしているウォルター・ミティ(ベン・スティラー)・・・
人付き合いが苦手で内向的。
16歳で父と死別し、母親(シャーリー・マクレーン)妹(キャスリン・ハーン)を思いやり、きっちりと小遣い帳をつけている。
同僚経理のシェリル(クリステン・ウィグ)に密かに想いを寄せ、シェリルが会員制出会い系(日本の出会い系とはちがう)SNSに登録したと知ると
自分も登録して、迷って迷ってシェリルに「ウインク」ボタン(日本のいいいね
みたいなやつ?)を押すがなぜか弾かれる。
そして・・・妄想の世界に意識がよく飛ぶ。
嫌なリストラ、上司とアクションでやりあったり、想いを寄せるシェリルをヒーローのように助けたり・・・相思相愛の設定に酔ったり・・・
サッチー・・・共感はするけど・・・ここまでどっぷり妄想の世界にははまらないよ・・・
老舗「Life」もデジタル化の波に押され廃刊が決定(あくまでも物語上)、ウエブ誌へと移行することが決まり、最終刊の表紙の仕上がりをリストラ上司に任されたウォルターは・・・
冒険家でカメラマンのオコンネル(ショーン・ペン)から送られてきたはずのネガがどこにも見当たらないことに気づき・・・このままでは、大事な部下や同僚までもリストラ上司の思うがままになってしまう。
手を尽くして探し、世界の秘境を飛び回るオコネルに連絡を取ろうとするが捕まらず・・・家を整理していて出てきたむかし、父が買ってくれた旅の手帖が未使用で出てきた。昔は、旅することが憧れだったのに・・・
意を決して・・・自腹でグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤまでの旅に出る・・・
・・・イメージとしては「フォレスト・ガンプ」の流れに似てるかな・・・
行き先々で目的のオコンネルにはすれ違ってしまうけど・・・
なんだか・・・奇跡のように次の目的地へと誘われ・・・出会う人々も言葉も通じないけどみんな良い人で・・・
会費制の出会い系SNSの人から僻地なのにいつも携帯がかかってきて(ヒマラヤとかじゃ、リアルには無理)
「プロフィールの履歴欄に書く事(冒険、旅行、趣味など)決まりました?」
「ああ・・・さっき、ヘリに乗って、海に落とされて・・・巨大なサメと格闘したよ」←これは妄想じゃなくてホント!
ジャッキー・チェンじゃないのに颯爽とアイスランドのいろは坂みたいな道路をスケボーで猛スピードで下っていくアラ50のベン、素敵!
そして・・・
なんと・・・ヒマラヤの頂上にオコンネルがいると知り、山岳ガイドも尻込みしてもどる中、ひとりで上り、無事本人を発見!
幻の雪豹を撮りにきたらしい・・・
ここで驚愕の結果を知り(オコンネルの手元にはネガはなく絶望的)喧嘩モードになる二人・・・
そこに・・・奇跡の・・・雪豹=幽霊猫(だれも映像にとったことがない)が現れ・・・
シャッターを押すかとおもったオコネルは・・・
肉眼でその勇姿を眺めるばかりで・・・せっかくの撮影チャンスをわざと見送る
ウォルター「どうして???シャッターおさないんだ?」
オコンネル「・・・ほんとうに大切な瞬間ってこうやってただ眺めて居たいんだ・・・」
サッチーの涙腺は崩壊しました
共感共感
ハイジが幼稚園くらいまでは、
手放せずにイベントごとに撮っていましたが・・・
レンズを通して観た世界って・・・あとで思い浮かべてもリアルじゃない・・・レンズの中の思い出に過ぎない・・・
・・・と気づいて以来、さっちーは・・・
大事な瞬間は絶対に生の瞳でみようと決めたのです
ハイジに限らず・・・舞台もね・・・たま~にオペラグラスで観ちゃうけど
やはり瞳に直に焼き付けたい!
・・・(さっちー的に)ここで一番のクライマックスを迎えました。
ラストは・・・仕事的にはアンハッピー恋愛、人生的には・・・プチハッピーエンド
な感じです。
やや「予定調和」感はありますが・・・
いま。ほんとうにこの人生でいいのか・・・?アラ30、アラ40、アラ50・・・もういまから人生変えられないじゃんと諦めてるあなた
妄想からでも始めましょう!
「生きてる間にうまれかわろう」